Archive

突然動かなくなってしまったOMEGAスピードマスターの修理

8月 16th, 2023

―修理内容―

OMEGAスピードマスター
OMEGA(オメガ)のスピードマスターは、今や時計界の中では知らない人はいない位有名なモデルです。1969年にアポロ11号の月面着陸がニュースになりました。この時に使用されていた時計がスピードマスターです。宇宙で使う時計は11項目のテストを経て決まります。このテストに合格した唯一のブランドがOMEGAで、スピードマスターだったのです。
そんな有名なスピードマスターはデザインも豊富で、今回ご依頼してくださった方はデザインが気に入ってご自身でご購入されたようです。ただ1~2週間前に動かなくなったため、当店に持って来て下さいました。

―修理内容―

①オーバーホール

機械式腕時計の場合、3~5年で一度オーバーホールした方がいいといわれています。これにはきちんと理由があり、歯車の間についている油が1~2年で切れてしまう事。摩擦が強くなると部品の破損に繋がるという事。動いている状態でも部品に負荷がかかっている可能性がある事など、様々な理由が挙げられます。その為定期的に確認してあげる必要があるのです。

②ゼンマイ交換

OMEGAスピードマスター
今回の不具合がゼンマイが切れていることにより生じていたようです。このゼンマイは熟練の時計師が直接見ても「いつ切れるか」が正確にわからない厄介なパーツです。最悪の場合、オーバーホールした後すぐに切れてしまい動かなくなることが考えられます。このため当店では10年以上オーバーホールしていない方にはゼンマイ交換をお勧めしております。

③ポリッシュ加工

中身を綺麗にしても見た目は変わりません。もし傷も綺麗にしたい!というご要望があれば、ケース・ブレスレットのポリッシュ加工を施すことが出来ます。今回の方はポリッシュ加工もご依頼頂いたため、とてもきれいな仕上がりになっています。

―時計師のコメント―

OMEGAスピードマスター
今回のケースは典型的なゼンマイ切れによるものであったため、パーツ交換がゼンマイのみで済みました。長年放置していたものを久しぶりに使おうとすると、歯車の一部が欠けてしまい不動になるという事も考えられます。こうなると確実にパーツ交換が必要になる為追加費用が掛かります。またパーツ交換も、古い物であればある程パーツ自体が手に入らない可能性が高くなります。もしお気に入りの時計があるのでしたら、定期的にメンテナンスしてあげてパーツ交換する必要がないようにしてあげてください。

BROOCH時計修理工房

阿佐ヶ谷店
BROOCH時計修理工房では、アンティークウオッチ販売オーバーホール(分解洗浄)は、ポリッシュ加工(ケース・バンド)外装磨き電池交換、コマ調整、バネ交換、バンド交換など、ありとあらゆる修理・作業を承っております。また、修理だけでなくアンティークウォッチの販売、革ベルトの販売、ベルトオーダーなどの販売も行っております。ご相談だけでも承っております、お気軽にご相談下さい。

来店予約

閉じる