ゼンマイを巻いても止まってしまうCartier(カルティエ)パシャの修理事例
ご依頼内容
有名ブランド「Cartier(カルティエ)」。Cartierの中でも根強い人気を誇っているのが「パシャ ドゥ カルティエ」です。このシリーズは1985年に登場しました。タンクやパンテールなどとは違い、存在感のある大きめのケースとチェーンがついている特徴的なリューズが多くの人を魅了しました。今回は、結婚記念日に旦那様からプレゼントされた時計とのことです。こちらをずっと大切に使われていたようですが、ゼンマイを巻いてもすぐ止まってしまう症状がみられたためお持ちいただきました。
修理内容
①オーバーホール
ブランド推奨は、機械式時計は3~5年に一回、クオーツ時計は5~7年に一度です。故障や不具合が発現する前、腕時計が動いている内にオーバーホールすることをお勧めします。故障や不具合によって止まってからのオーバーホールの場合、確実にパーツ交換が必要となってしまうため、注意が必要です。今回お持ち込みいただきましたCartierは、パーツ破損等が無くオーバーホールのみを実施しました。
②注油
機械式時計はクオーツ式時計に比べて部品の数が圧倒的に多いです。このため長く使っている時計や長期間放置していた時計の場合、油切れ・油の固着が生じてしまいます。この状態で無理に駆動させると部品同士の間で摩擦が生じ、時計自体の故障に繋がります。毎回オーバーホールの組み立て時には必要な場所に必要な量だけ油を付けます。この作業だけでも骨が折れるほど大変な物なのです。
時計師のコメント
今回お持ち込み頂きましたパシャドゥカルティエは、ご購入から20年近く経っているものの部品の交換などは必要ありませんでした。オーバーホールにより内部洗浄で時計の状態を保ち、今後も長く使っていただけると時計もよろこぶとおもいます。次回の定期メンテナンスでお持ち込みいただける日を楽しみにしています。
他のCartierの修理事例
今回のCartierのような症状以外の修理も承ります。時間の遅れ、突然止まった、水没してしまった等や、電池交換から、オーバーホール、ポリッシュメントなど、時計にかかわる様々な不具合やメンテナンスに対応しています。気になる点がありましたら是非ご相談ください。
BROOCH時計修理工房
BROOCH時計修理工房では、アンティークウオッチ販売、オーバーホール(分解洗浄)は、ポリッシュ加工(ケース・バンド)外装磨き、電池交換、コマ調整、バネ交換、バンド交換など、ありとあらゆる修理・作業を承っております。また、修理だけでなくアンティークウォッチの販売、革ベルトの販売、ベルトオーダーなどの販売も行っております。ご相談だけでも承っております、お気軽にご相談下さい。