Rolex Cosmograph Daytona (ロレックス コスモグラフ デイトナ)Ref16523のオーバーホール受付
レースシーンに寄り添って登場したロレックスのクロノグラフウォッチ
1963年に初代デイトナが登場しました。当時のロレックスはこのシリーズについて、レーサーによる装着を想定していたといいます。
また俳優のポール・ニューマン氏が愛用していたことで話題になり、彼の名前を冠したモデルが高値取引を受け今もロレックス愛好家の間で注目の1本であることは間違いないでしょう。。
初代デイトナのRef.6239はカーレスに寄り添って意識して作られました。ベゼルにあるタキメーターの数値が大きく取られているのが特徴です。
腕時計のタキメーターとは、自動車や飛行機などの1kmの平均時速を測るのが主要な機能です。
レーサーにとってはスピードを正確に知ることができ、距離や速さの計算が苦手な方もタキメーターで容易に測ることが可能になります。
ムーブメント(時計内部の機械)が注目のポイントのデイトナ
4代目となるRef16520は最大の特徴であり注目のポイントとなるのがエルプリメロをベースとしたキャリバーにあります。
シャルルベルモが執念ともいえる開発経緯を経て完成に貢献しゼニス社から誕生したのがエルプリメロと呼ばれる世界初の自動巻きクロノグラフムーブメント。
エルプリメロはクロノグラフウォッチの最高峰とも呼べる設計で、最大の特徴は36000振動数で時を刻むハイビートであることです。
ロレックスはこの機械をデイトナに取り入れる際に、敢えて28800振動数に抑えることで耐久性を向上させて搭載しました。
今回お預かりしたRef16523はそんなエルプリメロ搭載のコンビモデル、Ref16520がプラスチックベゼルだったのに対して
イエローゴールドのベゼルで外装の耐久性も向上、サファイヤクリスタルのガラスにリューズガードの突起付きケースは100mの防水性を備え堅牢性にも優れている。
さらにシェル文字盤やダイヤ文字盤等の多様なデザインモデルをリリースしていて認知度の広がりの要因になっていったのでした。
不動の時計も動くように致します。お気軽にご相談ください。
今回お預かりしたデイトナRef16523 は巻いても動かず左右に振った際に若干動こうとはするのですが秒針がプルプル震えて進もうとしません。
もちろん断定はまだまだできませんが、ゼンマイ切れが非常に疑わしい状態ですのでオーバーホールと併せてゼンマイの交換を行い症状を改善させます。
内部機構は他で見るロレックスの機構とは雰囲気が違っているのが分かりますね。
外装のコキズ・スレ跡も目立ち始めているのでこれも磨き綺麗に仕上げていきます。
また後日に皆様により機械内部の詳細等をご覧いただけるように分解した状態の画像と共に記事にいたします。
同一モデルでも時期によって仕様が違ってくるため希少性やお気に入りの機械が搭載された高級時計も定期的なメンテナンスをすることで長く安心してご使用いただけるようになります。
年末年始にお時間があれば是非お手持ちの時計の状態確認をして、メンテナンスの際は是非ブローチ時計修理工房までご相談下さい。