磁気帯びにより動かなくなってしまったCHANEL(シャネル)J12
ご依頼頂きました【J12】について
CHANEL(シャネル)の時計の中でもプルミエールと同じくらい人気なのが「J12」です。J12 の名前は実はアメリカのヨットレースのカテゴリー「J」からきているといわれています。またJ12の特徴はセラミックを使用しているということです。当時はメタル素材が主流でしたが、耐久性が高く、傷が付きにくいという利点を持っています。また従来のステンレススティールの7倍の強さを持ち、肌さわりがいいメリットもあります。今回は、そんな時計界の常識を覆したCHANELのJ12が不動であったということでお持ちいただきました。
修理内容
①オーバーホール
いい素材を使っている時計でも、腕時計も機械であるため部品の消耗は避けられません。今回は2006年に購入してから一度もオーバーホールをしていなかったということで、油切れが生じていました。こうなると部品同士の摩擦が生じてしまい、最悪の場合破損に繋がってしまいます。部品が破損していると修理代も高くなるため、動いている内のオーバーホールをお勧めしております。
②磁気帯び検査
腕時計はまれに磁気を帯びてしまうことがあります。これは携帯電話やパソコン、テレビなどの電子機器から発生している磁気が、時計内部の金属にも生じてしまうという現象です。磁気が生じていると金属部品同士が反発したりくっついたりするため、進んでしまったり遅れてしまうことがあります。今回はこの磁気を帯びているか検査し、退磁器を用いて磁気抜き作業を行いました。
時計師のコメント
腕時計に磁気帯びが生じていると機械式時計・クオーツ時計関係なく、なんらかの不調が生じてしまいます。防ぐ方法としては磁気を生じている電子機器の近くに腕時計を置かないことの一択です。これさえ守っておけば磁気帯びが生じる可能性は低くなります。もちろんそれ以外の原因による不調もあると思うため、やはり定期的に検査(オーバーホール)してあげた方がいいと思います。
磁気帯び以外のシャネルの修理事例
今回のシャネルJ12のケースのような磁気帯び以外の修理も承ります。時間の遅れ、突然止まった、水没してしまった等や、電池交換から、オーバーホール、ポリッシュメントなど、時計にかかわる様々な不具合やメンテナンスに対応しています。気になる点がありましたら是非ご相談ください。
BROOCH時計修理工房について
BROOCH時計修理工房では、アンティークウオッチ販売、オーバーホール(分解洗浄)は、ポリッシュ加工(ケース・バンド)外装磨き、電池交換、コマ調整、バネ交換、バンド交換など、ありとあらゆる修理・作業を承っております。また、修理だけでなくアンティークウォッチの販売、革ベルトの販売、ベルトオーダーなどの販売も行っております。ご相談だけでも承っております、お気軽にご相談下さい。