リューズが取れてしまったTAG Heuer(タグ・ホイヤー)のオーバーホール
依頼内容
TAG Heuer(タグ・ホイヤー)は、1860年にエドワード・ホイヤーが創業した会社が基盤となっています。20世紀への移行と共に、工業生産・輸送・科学・医薬などの分野が技術革新を遂げました。これにより、より正確な時計が求められるようになりました。この時にTAG Heuerが世界的に有名になる「振動ピニオン」というものを開発します。これはクロノグラフのスタート・ストップに関わる部品です。また1914年には初のクロノグラフ腕時計を開発します。これはクロノグラフ界において大きな発明となります。TAG Heuerのリンクは、シンプルなデザインにもかかわらずシックな幾何学性とラグジュアリーなディテールとを融合したデザインが多いシリーズです。今回は新婚旅行の際に夫婦で購入した大切なお時計です。リューズがねじ込みにくくなっていた為、お持ちいただきました。
修理内容
①オーバーホール
機械式時計は約5~7年に一度オーバーホールをしてあげた方がいいといわれています。これにはきちんと理由があり、歯車の間についている油が1~2年で切れてしまう事。摩擦が強くなると部品の破損に繋がるという事。動いている状態でも部品に負荷がかかっている可能性がある事など、様々な理由が挙げられます。その為定期的に確認してあげる必要があるのです。
②リューズ等交換
今回はリューズ周りのパーツが消耗していることにより、症状が出ている状況でした。このリューズ周囲のパーツを交換することで、ねじ込めるようになりました。
③ポリッシュ加工
ポリッシュ加工は打痕や深く大きな傷は消すことが出来ませんが、新品に近い雰囲気まで仕上げる事ができます。当店のポリッシャーが丁寧に磨き上げることで購入当時の高級感を取り戻すことができました。
時計師のコメント
今回お持ちいただいたTAG Heuerはリューズ周囲の摩耗が原因でねじ込みなどが出来ない状況でした。このような状態になると、リューズとケースの間に隙間があくことになる為湿気が入りやすくなります。これにより針・文字盤などの腐食が起こることがある為、リューズのねじ込み不良などが起こった場合はすぐお持ちいただければと思います。
BROOCH時計修理工房とは
BROOCH時計修理工房では、アンティークウオッチ販売、オーバーホール(分解洗浄)は、ポリッシュ加工(ケース・バンド)外装磨き、電池交換、コマ調整、バネ交換、バンド交換など、ありとあらゆる修理・作業を承っております。また、修理だけでなくアンティークウォッチの販売、革ベルトの販売、ベルトオーダーなどの販売も行っております。ご相談だけでも承っております、お気軽にご相談下さい。
TAG Heuerの他の修理事例
今回のTAG Heuerのような症状以外の修理も承ります。時間の遅れ、突然止まった、水没してしまった等や、電池交換から、オーバーホール、ポリッシュメントなど、時計にかかわる様々な不具合やメンテナンスに対応しています。気になる点がありましたら是非ご相談ください。