前回のオーバーホールから１０年以上経った時計もお任せ下さい

三大時計として雲上ブランドの中でも殿堂に入っているハイブランドのVacheron Constantin（ヴァシュロン・コンスタンタン）。昔からその精巧な技巧による時計造りは評価が高く、今回ご依頼頂いた「メッシュドール」も18金による眩い外装が編み込まれた上品な1本。定期的なメンテナンスを入れて頂くことでより長く安心してご使用いただけます。

【依頼内容】

Vacheron Constantin（ヴァシュロン・コンスタンタン）「メッシュドール 27047」K18
10年以上オーバーホールをしていなかった状態。想い出のこもった時計を数本お持ちのうちの一つで、元々はお母様がご着用されていた大切な時計。オーバーホールを行うことで、安心して長き先までご使用いただけることを知っていた現オーナー様によるメンテナンス依頼です。

【原因】

現状での不具合は出ていませんが、画像で見られるルビーの軸受けの小さな石が黒ずんで見えます。
油が劣化し、硬質化してきている状態で、このまま使用を続けると歯車の軸がすり減ってしまい破損に繋がります。
不具合が表面化してくると、1年以内の電池切れや時計の遅れが見られるようになります。

【時計師コメント】

クォーツの時計も分解できる箇所は多く、汚れた歯車やネジは洗浄を行い、コイルや基盤部分は点検を行い注油を行った上で元の状態に戻します。水晶振動子・コイル・基盤・ステップモーターといったパーツは劣化が顕著な場合、交換を行うことでしか改善が見込めません。こちらの時計のキャリバー(時計の内部機械)はETA社というスイスの最大手かつ老舗メーカーのパーツが使用されていて部品供給が比較的多いため、万が一パーツ破損があっても修繕出来る可能性がとても高いです。

ご家族から受け継いで使用する時計は定期的なメンテナンスを行うことで長くご愛用頂き、次のご家族へと受け継いでいくことも可能になります。