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OMEGA Seamaster アクア・テラ オーバーホール&チューブ交換のご依頼です。

11月 8th, 2020

今回のご依頼はシンプルで高機能なシーマスターシリーズの中でも群を抜いて人気のアクアテラのオーバーホールとチューブ交換のご依頼です。

アクアテラは文字盤に余計なものがなく、非常に視認性が高いのでとても使い勝手が良いのです。

さらに、マスタークロノメーター取得モデルで、

マスタークロノメーターとは簡単に言うと、過酷な環境で行われた厳しいテストのことで、耐久性、耐磁性、防水性、そして高精度であることを証明してくれるものです。アクアテラの人気は機械式時計の性能にも秘密があり、コーアクシャル脱進機という機構を搭載している為、通常4~5年に1度必要なオーバーホール(分解洗浄)が、10年に1度でいいと言われています。

こちらはコーアクシャル脱進機の一例です。

今回の時計のご依頼には、「リューズが上がったまま戻らない」との事なのでチェックしてみると、ケース内部のチューブが劣化していたので、チューブを交換して修理完了しました。

それではオーバーホールしていきます。

オーバーホールとはムーブメント(機械)をパーツ毎に分解して洗浄をかけ再度組み直します。 洗浄することによって古い潤滑油を洗い流し、新しい潤滑油をさすことによって出来るだけ新品の状態に近づけます。この方法はパーツに破損が無い限り基本的に元のパーツをそのまま使います。定期的なオーバーホールはパーツの保護にもつながります。

時計の油は蒸発しにくいような成分でできていますがそれでも永久に使えるわけではありません。徐々に乾燥してきてしまいます。この状態を油切れと呼びます。油が切れた状態で無理に機械を動かすと歯車に負担がかかり、最悪の場合歯が欠けてしまいます。部品が破損した場合交換しなければならないため、通常料金に部品代が加わってしまいます。あらかじめご了承ください。また、これらのトラブル防ぐためにも、機械式、クオーツ式を問わずオーバーホールは必須といわれています。

当店では、ポリッシュ加工も行っております。

ポリッシュ加工とは簡単にいうとケースやブレスの表面を研磨することです。こうすることで表面の細かい傷が消え光沢が出て美しい状態になります。

研磨にはバフモーターという機材を使います。ほとんどのブレスはポリッシュ加工(時計のケースやブレスレットが鏡のように物を映し出すほどの仕上げ方。主にバフモーターを使用し、職人の手作業により磨き込まれるのが一般的。鏡面仕上げとも呼ばれる。)とサテン加工(金属部分の表面に細かな傷を非常に狭い間隔で付けることにより、映り込みを無くし方向性のある艶消し面に仕上げる加工方法。絹地(サテン)に似た質感を施すため、そのように名付けられた)が施されており、ベルトひとつひとつをマスキングし、バラしながら行います。

 

こちらがバフモーターです。

BROOCH時計修理工房では細かな不具合も見逃さず作業しております。何か困ったことがあったら是非お持ちください。

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