オメガ(OMEGA)スピードマスターRef.145002オーバーホール ケース・ブレスポリッシュ 時計修理
オメガ(OMEGA)スピードマスターRef.145002オーバーホール ケース・ブレスポリッシュ 時計修理
オリンピックで公式時計を務めるオメガが発表したスピードマスターは1969年に人類初の月面着陸に同行した偉大な時計です。
今回ご依頼いただいたこちらのオメガ・スピードマスターですが、「20年以上前に購入して4年前にオーバーホールした。最近、ゼンマイを巻いても動かなくなってしまった。風防も傷だらけなので、磨いてほしい。」とのことでお預かりしました。
拝見したところ、秒針が時計回りだけではなく反時計回りも往復していました。これはゼンマイが切れて歯車に一定方向のテンションがかかっていないために起こる現象です。そのため、ゼンマイの交換を行います。
ゼンマイ交換
機械式時計には香箱という部品が必ず入っています。歯車の歯のついた筒状の部品で、中に金属製のゼンマイが入っており。リューズや自動巻き機構から力を蓄えます。
香箱の中に入っているゼンマイは私たちが思っているよりずっと長くて華奢です。この部品は時計が動き続けている限り何度も伸び縮みしているため、いずれ摩耗して破断してしまいます。
こちらが実際に香箱を開けたときの写真です。ゼンマイが香箱真付近で破断しているのがわかります。これではいくらリューズを回しても力は蓄えられません。
そこで、こちらの新しいゼンマイに交換してあげます。この際に、油を適量注油してあげることでゼンマイ巻きがスムーズになり、ゼンマイ自体の寿命も延びます。逆に言えば、油が切れてしまえばゼンマイに負担がかかり、早く摩耗してしまうということです。
オーバーホールの必要性
人間が時計に求める最も重要な事項は正確な時間表示です。定期的なオーバーホールを怠ってしまえば時計は正確な時間を刻むことができなくなってしまい、私たちは正確な時間を知ることができなくなってしまいます。
正常な動作ができなくなってしまう原因はいくつかあります。その中で特に多いのが、油切れと汚れの蓄積、そして部品の破損です。
時計の油は蒸発しにくい成分でできていますが、それでも少しずつ乾いてきてしまいます。油が切れると摩擦が増加してしまい、部品同士がこすれて、汚れが発生してしまいます。この汚れが蓄積することで部品の動きを阻害してしまい、さらに負担をかけてしまいます。この状態で時間合わせなどしてしまえば歯車の歯が欠けてしまうこともあり得ます。
こうなってしまえばオーバーホール代に部品代が加わってしまい、かなり高額になってしまいます。もし、アンティークの時計であれば、替えの部品が手に入りにくく、修理ができない場合もあります。このような事態を避けるためにも、定期的なオーバーホールは必須であるといえます。(これは機械式だけでなく、クオーツ式にも言えます。オーバーホールの周期はそれぞれ、4年、8年に一度がよいとされています。もしメーカーの推奨するタイミングがある場合はそちらを優先した方がよいでしょう。
オーバーホールでどんなことをする?
オーバーホールは「分解掃除」であるともいえますが、ただ、分解して組み立てるだけの作業ではありません。どちらかというと、人間ドックや車検のような側面を持ちます。
分解・洗浄した部品を組み立て・注油していきながら、各部の動作チェックを行うことで不具合を洗い出していきます。この過程で破損して正常に動かない部品がでてきた場合は部品ごと交換します。この時に測定機にかけてテンプの振りに異常がないか、遅れ・進みがないか、あれば修正していきます。(測定器とは人間でいうところの心電図を見るための機械です。)
こうして厳重なチェックを潜り抜けながら時計は元通りに組みあがっていきます。
~ブローチ時計修理工房で行える修理・作業!~
ブローチ時計修理工房ではオーバーホール(分解掃除)、ポリッシュ加工(外装磨き)だけではなく、電池交換・コマ調整・バネ交換・バンド交換などの作業や、
折れ込んでしまったネジやピンの除去、湿気や水滴が入ってしまった時計の乾燥などありとあらゆる修理・作業を承っております。
大切な人から頂いた時計、思い入れのある時計、それぞれ理由があると思いますが、その時計が壊れてしまったら悲しくなりませんか?
壊れたら買い換えたらいい。そう思う方も中にはいらっしゃるかもしれません、ですが壊れないように定期的にメンテナンスすれば一生ものです!もし壊れてしまっても直せます!
お使いの時計に不具合等ありましたら是非一度ご相談だけでもブローチ時計修理工房へお持ちください。
BROOCH時計修理工房 紫竹山店 新潟県新潟市中央区紫竹山3丁目8-33 TEL 025-246-0007
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