Grand SEIKO グランドセイコー 9F62A クオーツ 電池交換
今回は9Fクオーツ搭載グランドセイコーの電池交換を承りました。
グランドセイコー 9F クオーツ
グランドセイコーは1960年に諏訪精工舎で誕生しました。誕生後、スイスに劣らない数多くの名機と言える機械式キャリバーを製造してきた事はあまりにも有名です。1969年にSEIKOがクオーツ式ムーブメントを世界で初めて世に送り出しましたが、1988年にはグランドセイコーもクオーツムーブメントの製造を始めます。GSクオリティはクオーツでもその力を発揮し、今回お持ち頂いたGSに搭載されている9F62はグランドセイコーがクオーツの製造で辿り着いた最高品質のクオーツムーブメントです。
機械式キャリバーでは緩急針があり日差の微調整が行える事はお馴染みですが、通常クオーツで緩急調整をする事はできません。しかしこの9Fクオーツには緩急スイッチがあります。最高品質の水晶振動子が搭載されているので、この緩急スイッチの出番はほとんど無いそうですがGS級の気配りがされた証です。また、瞬間日送りカレンダー機能もあり、従来のクオーツでは考えられなかった数多くの機能が搭載されています。
電池交換
そんな最高品質のムーブメントが搭載されたグランドセイコーの電池交換を行っていきます。裏蓋はスクリューバックになっています。獅子のメダリオンがとっても風格ありますね。
機械代に乗せ、スクリューバックを開けていきますが、本体に傷がつかぬよう、柔らかいクロスを敷き細心の注意を払いながら行っていきます。またオープナーと裏蓋が直接触れぬよう、こちらにも間にビニールをかませます。
9F62Aムーブメントとのご対面です。金色のムーブメントにピンク色に輝くルビーが非常に映えますね。電池は上からの押さえなどは無く、ドライバーでそっと持ち上げてあげると綺麗に電池が取れます。作業で感じられるクリック感も流石GSクオリティです。新しい電池を入れパルスが確認できましたので、パッキンを交換し裏蓋を戻して作業は完了です。これからも長く愛用されることを願います。