Archive

IWC オールドインター レディース アンティーク 18KYG 金無垢

1月 12th, 2022

とても貴重なIWCのレディースアンティーク腕時計のオーバーホールのご依頼を承りました

貴重なIWCのレディースアンティーク腕時計
今回ご依頼頂いたのはさりげなくもポイントを押さえた上質なオシャレを演出しているアイ・ダブリュー・シー(IWC)のアンティーク腕時計、こちらは1968年頃のものでしょうか。

御徒町で宝飾関係のお仕事をされていたこともあるというオーナー様、今回不具合を感じながらのご来店を頂きました。

手巻きの機械式時計IWCのレディースアンティーク

手巻きの機械式時計なのですが「巻いても2時間ほどで止まってしまう」
とのことで極端に稼働時間が少なくなっている様子でした。

そこで詳しく診断しようと担当者が手に取る時にオーナー様より「ゼンマイが切れている気がする」とのお言葉が。
確かにリューズを回しても回しても巻き止まり(これ以上巻くことが出来ない合図。巻こうとしてもリューズが動かなくなる状態。)が来ません。本当にゼンマイ切れの可能性がとても高いです。

手巻きの機械式時計の診断をします。

その他にタイムグラファーという装置にかけ一日にズレる時間の傾向等を調べると
時計の心臓とも呼ばれるテンプの動きが正常とは言えない動き方をしていて、ゼンマイ切れの症状を裏付けています。

 

実は東京の台東区にある御徒町(おかちまち)は「宝石の街」とも揶揄され近辺には2000社以上の宝石関連店が並んでいたほどです。
ルーツを遡ると江戸時代に数多くの寺社があり、仏具や銀器の飾り職人も多く集まってきたそうです。
もともと台東区には域街や色街が多く存在し、かんざしや帯留めの小物を納めるビジネスの拠点として利用もされていました。

そして明治時代の中頃に指輪の制作や加工を扱う業者が増えていき宝飾品の街としてのイメージを強めていきました。
御徒町に多くいた仏具等の飾り職人が時代の変化に合わせ刀や帯留め、かんざしから、今ではジュエリーや時計に関する工房が数多あるほどに発展していきました。

 

そんな御徒町でお仕事をされていたオーナー様ですので、時計に関してもお詳しいはずです。
また、時計の内部構造にも知見があるからこそ定期的にオーバーホールを行い大切にご使用されている様子が伝わりました。


お客様よりお預かりした大切な時計、丁寧にオーバーホールとゼンマイ交換を行いリフレッシュした状態でお渡しいたします。

閉じる