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裏ぶた

時計ケースの裏の蓋のこと。ホコリやゴミ、水などが中に入らないようにムーブメントを守る役割を果たしています。
その裏蓋には大きく分けて3種類の開閉方法があります。

一つ目は、はめ込み式(スナップバック式)の裏蓋です。
開ける方法としては「こじ開け」という工具を使用して開けます。

こちらがその専用工具になります。幅が細いものと太いものの2種類あり、先は薄くなっております。
はめ込み式の裏蓋にはこの工具が差し込めるような隙間があり、その隙間に差し込むことで開けることが出来ます。テコの原理を応用した開け方といえば分かりやすいですかね!
裏蓋とケースの間にテフロンやゴムパッキンが装着されているので日常防水程度なら問題なしです。

二つ目は、ねじ込み式(スクリューバック式)の裏蓋です。
裏蓋がネジ状になっていて、ケースのネジ溝に合わせてクルクルとねじ込むタイプになっています。
開閉のには専用の「オープナー」があり、これを用いて開けたり閉めたりします。

こちらが専用のオープナーです。
ねじ込み式の裏蓋にはこのオープナーの先にある2つのツメが納まるような窪みがあります。
オープナー自体の幅は調整が可能になっているので、裏蓋の窪みにオープナーの爪を合せて滑らせないようにしっかり抑えて反時計回りに回転させると開くような仕組みになっています。
はめ込み式やネジ式の裏蓋よりも気密性・防水性が高いためダイバーズウォッチなどに採用されることが多いです。

三つ目は、ネジ止め式の裏蓋です。
裏蓋の周囲を複数のネジで止めて固定するタイプになっています。
特徴としては、ケースの厚さを薄くできる、ケースの形状を複雑(楕円形、多角形)にできるため、デザイン性に優れた時計に採用される事が多いです。装飾性が高く、ドレスウォッチやシースルーバックのモデルにも使われたりします。古典的な方式なので、クラシカルな時計にも多いです。

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