クロノメーター(Chronometer)
クロノメーター(Chronometer)とは?
クロノメーター(Chronometer)とは、スイスの公的な精度検定機関「COSC(Contrôle Officiel Suisse des Chronomètres)」が認定した高精度な機械式時計のことを指します。 この認定を受けた時計は、一定の厳しい精度基準を満たしており、高精度なムーブメントを搭載していることの証明になります。
古くは航海用に使われた最高精度を持った時計の事(マリンクロノメーターなど)とスイスクロノメーター検定協による厳しい制度検定に合格した高精度なに与えられる認定の事。また、そのムーブメントを搭載している機械式時計の事。
初期のクロノグラフは懐中時計でありパイロットやレーサーはポケットから取り出してボタンを押す必要があった。そこでロンジンが1913年に世界初のクロノグラフ搭載腕時計を開発したためこの悩みは解消された。
クロノメーターの認定基準
クロノメーター認定は、COSC(スイス公式クロノメーター検定機関)によって行われ、時計ムーブメント単体が15日間にわたる厳しいテストを受けます。 認定されるためには、以下の条件をクリアする必要があります。
COSCの精度基準
平均日差:-4秒~+6秒以内(24時間あたりの許容誤差)
5つの姿勢差テスト(異なる角度での計測)
3つの温度環境での測定(8℃、23℃、38℃)
等時性のテスト(巻き上げの状態による精度の変化)
耐久性・安定性の評価
この基準をクリアしたムーブメントのみ、「Chronometer」として認定されます。
クロノメーターの特徴
✅ 高精度なムーブメント
通常の機械式時計よりも時間のズレが少ない
ロレックスやオメガなどのブランドではCOSC認定クロノメーターを標準仕様にしている
✅ COSC認定証付き
クロノメーター認定を受けた時計には、公式認定証が付属する
ケースや文字盤に「Chronometer」と刻印されることが多い
✅ 品質と信頼の証
高級時計ブランドが製造する時計の多くがクロノメーターを取得
プロフェッショナル用途(パイロット、ダイバーズウォッチ)にも適用
代表的なクロノメーター認定時計
1. ロレックス サブマリーナ(Rolex Submariner)
ロレックスの時計は全てクロノメーター認定を取得
「スーパークロノメーター規格(-2秒~+2秒以内)」を自社で追加検査
2. オメガ シーマスター(Omega Seamaster)
COSC認定だけでなく、METAS認定(マスタークロノメーター)も取得
15,000ガウス以上の耐磁性能を備える
3. ブライトリング ナビタイマー(Breitling Navitimer)
全モデルがCOSC認定クロノメーター取得
パイロット向けの高精度計時機能を搭載
4. IWC ポルトギーゼ クロノメーター(IWC Portuguese Chronometer)
クラシカルなデザインながらも高精度なムーブメントを搭載
5. チューダー ブラックベイ クロノ(Tudor Black Bay Chrono)
ロレックス傘下のブランドながら、COSC認定を取得した実力派
クロノメーターとクロノグラフの違い
クロノメーターは精度の証明、クロノグラフは計時機能がある時計という違いがあります。
まとめ
✅ クロノメーターとは、スイスのCOSC認定を受けた高精度な時計のこと ✅ 15日間の厳しいテストをクリアし、-4秒~+6秒以内の精度を保証 ✅ ロレックス、オメガ、ブライトリングなどの高級時計ブランドが多く採用 ✅ 通常の機械式時計よりもズレが少なく、信頼性が高い
クロノメーターは、機械式時計の中でも特に精度を求める人に最適な選択です。