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ダボ押し(Nail-set)

ダボ押しの時計

19世紀後半から20世紀初頭の主に懐中時計で用いられた。時刻の設定方式の一つ。
リューズの横に取り付けられたダボと呼ばれるボタンを押しながらリューズを回すことで、時間調整が可能となる。
爪でピンを押さえる場合もある為、ネイルセット、又はその形状から「カニ目押し」とも。
内部構造としては、ダボを押す事により駆動系の輪列と表示系の輪列の結合を切り離す事で時刻合わせが可能になる。
時刻セットの方式が鍵巻きからリューズでのセットへと移り変わる、1800年代後半から1900年代前半の懐中時計には一般的だったが、時計の進化とともに姿を消した。その為用いられていた期間はあまり長くはなかった。
日本では明治の頃の懐中時計やスイスより輸入された商館時計によくみられる。
例えば精工舎TIME KEEPER等がある。 

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