スーパーオイスタークラウン(Super Oyster Crown)
アンティークロレックスに使用されているスーパーオイスタークラウン
防水性能を高めるために開発された特別なリューズ(時計の王冠部分)です。通常のリューズは、ネジ込み式の構造で、時計のケースにねじ込むことで防水性を確保します。しかし、スーパーオイスタークラウンは、ネジ込み式ではなく、クラウンを回すことで防水性を確保する構造になっています。具体的には、クラウンを時計本体に対して傾けることで、シリコン製のゴムパッキンを圧縮して防水性を高めます。
使用者の不注意による防水を改善
スーパーオイスタークラウンは、ねじ込み式のクラウンに代わるものとして、開発されたものです。スーパーオイスタークラウンが開発される以前は、ねじ込み式のクラウンが一般的に使用されていました。しかし、ねじ込み式のクラウンは、使用者が不注意であったり、不十分な取り扱いをした場合、時計の防水性を失わせることがありました。スーパーオイスタークラウンは、ねじ込み式のクラウンと比較して、防水性を保つことができるという利点があり、開発されたものです。
ロレックスの技術革新が生んだクラウン
スーパーオイスタークラウンが製造されたのは1950年代前半のごく短い期間で、わずか2年から3年間しか存在しませんでした。これは、当時のロレックスが新しい技術や機能を開発するたびに、それらの製造方法や材料が改良されていったためです。スーパーオイスタークラウンは、より高度な防水性を実現するために、ねじ込み式のオイスタークラウンに取って代わる新しい技術として開発されましたが、後にさらに改良された防水性を備えるロレックスの技術に取って代わられることになりました。
スーパーオイスター搭載のROLEXprecision
このスーパーオイスタークラウンは、1950年代に初めて開発され、当時のロレックスのスポーツウォッチに採用されました。現在でも、アンティークロレックスのスポーツウォッチには、このスーパーオイスタークラウンが使用されているものがありますが、製造期間が少なく稀少なギミックと言えます。