多くのファンに惜しまれながら、生産終了したクロノマット エボリューション
今回は、ブライトリング(Breitling)の代表的なシリーズ「クロノマット」の中から、“注目すべきモデル”をピックアップして紹介したいと思います。それが、「クロノマット・エボリューション」。これは、クロノマットの第4世代にあたるモデルです。
クロノマット・エボリューションとは?
クロノマット・エボリューションは、2004年に登場したモデルで、クロノマットの中では4世代目に位置します。発売当初から非常に人気を集め、2009年に現行モデルの「クロノマット44」が登場するまで生産されていました。
当初は「クロノマット・エボリューション」と呼ばれていましたが、後に「エボリューション」という名称が省略され、単に「クロノマット」と呼ばれることが多くなりました。このため、厳密には2つの名前があるものの、他の世代と区別するためにここでは「クロノマット・エボリューション」と記載します。
以下に、このモデルの基本スペックを簡単にご紹介します。
スペック
– ケース径:44mm
– 防水性:300m防水
– 機能:クロノグラフ、日付表示
– ムーブメント:ブライトリング13(ETA7750ベースの自動巻き)
– 振動数:28,800振動/時
– ゼンマイ持続時間:約42時間
– 石数:25石
特徴的なポイントとして、サイズが44mmと大きめであること、またETA社の汎用ムーブメントを採用していることが挙げられます。これらの点について、もう少し詳しく触れていきます。
クロノマット・エボリューションが【注目すべきモデル】である理由とは?
さて、ここからが本題です。クロノマット・エボリューションが“注目すべきモデル”である理由は何でしょうか?その理由は、前述の通り、主に次の2点です。
1. 現代的なサイズ感を持ちつつ、
リーズナブルな価格帯
2. 時代に合ったデザインながら、
お手頃に手に入る
現代的なサイズ感とお手頃価格
クロノマット・エボリューションが“今っぽい”である理由として、サイズが挙げられます。現在の男性用時計のトレンドでは、40mm以上の大きさが“今っぽい”とされています。クロノマット・エボリューションのケース径は約44mmで、現行モデルのクロノマットと同じく“今っぽい”な印象を与えます。
クロノマット・エボリューションが【リーズナブル】であるという点について
価格面で、現行モデルのクロノマット44と比較すると、クロノマット・エボリューションはかなり手に入りやすい価格です。以下は、価格比較です。
価格比較
クロノマット44(新品価格):約100万円(税込)
クロノマット・エボリューション(新品価格・当時):約60万円(税抜)
中古市場では、クロノマット・エボリューションは約30万円台前半で購入できることが多いのに対し、クロノマット44は約50〜60万円程度の価格帯です。つまり、クロノマット・エボリューションは20万円以上安く手に入ります。
ムーブメントの違いと価格差
では、なぜクロノマット・エボリューションが価格的にお得感があるのか。最大の理由は、使用されているムーブメントの違いにあります。
クロノマット44は、ブライトリングの自社製ムーブメント「キャリバー01」を搭載しています。一方でクロノマット・エボリューションは、ETA社製の自動巻きムーブメント「ブライトリング13」を採用しています。自社製ムーブメントは一般的に高価になるため、クロノマット・エボリューションの方が価格が抑えられているのです。
ちなみに、ゼンマイ持続時間を比べると、キャリバー01は約72時間、ブライトリング13は約42時間です。ただし、どちらもクロノメーター規格に合格しており、精度面では遜色ありません。
結論
今回は、クロノマットの中でも特に注目すべき“狙い目モデル”として、クロノマット・エボリューションを紹介しました。要点をまとめると、クロノマット・エボリューションは
現代的なサイズ感(44mm)
リーズナブルな価格(中古30万円台前半)
という特徴を持っており、非常に魅力的な選択肢となります。興味のある方は、ぜひ実物を手に取ってその魅力を実感してみてください。きっと、皆さんの期待に応えてくれるモデルです。
※1:クロノメーターとは、時計の精度を公的機関で検査した証明で、スイス公式クロノメーター検査協会(COSC)などが行う認定です。