OMEGA(オメガ)デ・ヴィル 1970年代 アンティーク/ヴィンテージ 自動巻き腕時計 Cal.1002 のオーバーホール受付
修理ブランドOMEGA オメガ
オメガを最高峰に位置付けている秘密はデザインと機能両側面に
現在も多くの人に高級腕時計メーカーのひとつとして知られる「OMEGA(オメガ)」、もともとは1894年に発表のムーブメントに与えた名前「オメガ」を社名にしたことでも知られています。
NASA公式時計として採用され1969年に初の月面着陸の際に携行されたスピードマスターや、映画「007」の中でジェームズ・ボンドが着用し人気を評したシーマスターと有名でアイコニックな時計を数多くリリースしています。
花々しい実績がある一方で、スイス時計産業にかかる1969年から始まったクォーツショックや1970年代の世界情勢の逆風を受けスイスの他の時計メーカー同様苦し時代も乗り越えてきています。
スイス時計業界の衰退から復活の兆しが見えたのが1980年代半ば頃と言われていますが、その間に製造・販売された時計は性能も装飾もより良いものを、その時代にしか得られなかったであろう時計が数多く開発された時代ともいえるようです。
今回お預かりした「De Vill」はフランス語で「都市・街」と言った意味を持ち、その洗練されたルックスは当時から今もなおスタイリッシュに腕元を飾る腕時計として存在していました。
現行の最新作でもプレステージラインとして複数のモデルをリリースしているデ・ヴィルのコレクション、美しいシルエットに加え内部機構にはコーアクシャルが採用されているため性能よくタフさも備わっている才色兼備なシリーズとして発売されています。
昔から薄くて高機能を実現しているオメガの機械式腕時計
こちらの時計内部のムーブメントに着目するとCal.1002というオメガ1000番台のムーブメントが搭載されています。
1970年代にはクォーツショックの煽りもありコスト面からの製造を考え製品化しなければならなかった側面もあったのでしょうか、振動数28800のハイビートで精度を出しながらも薄く軽量化された機構が特徴的です。
他の1000番台のムーブメントを見るとローターの形状が装飾性のない半月型で味気なく見えるものもありますが、こちらのローターはくり抜きが入ったデザイン性を入れているのが好印象に感じます。
裏蓋を開けてみないとわからない部分ですが、見えない部分にも見栄えを意識した設計を施しているのが流石オメガと言える部分ではないでしょうか。
3針にバーインデックスのフェイスはエレガントな手元の演出をしていながら、デイトが実装され実用性にも優れ様々な着用シーンにぴったり嵌るデザイン性がデ・ヴィルの名にふさわしいですね。
今もしっかり動くアンティーク時計の良さを見てほしい
お預かりした状態ではゼンマイを巻いてある状態ではあるものの秒針が動かず左右に振ることで動き出します。
油が固着して内部歯車が回らない状態になっていたり、ゼンマイの油の固着や擦り減りが生じているため十分な動力が確保できない等の原因が考えられる状態です。
内部の金属表面も錆びや腐食も無く奇麗な状態ですが、長期期間メンテナンスをしていない状態で早めにオーバーホールをしてあげた方が良い状態であるとわかります。
こちらの時計、オーナー様がご友人から購入し譲り受けた品物であるそうですが、無事に動くようにすることで刻まれる時間と共にご友人との思いでも蘇ってくることと思います。
製造年や内部状態からヴィンテージ/アンティークの時計であることが分かりますが、「古い時計だから…」とそのまま捨ててしまうのが一番もったいないです。
時計が貴方の手元に来た経緯をたどってみるとそれまでの歴史や人との繋がりを感じることが出来る唯一無二のアイテムとして温もりを感じることが出来ますよね。
お手元に古い時計をお持ちなら是非どんな時計なのか、どういった経緯でお手元にあるのか是非考えてみて下さい。
ブローチ時計修理工房ならそんな時計の修理・メンテナンスのお力添えがきっとできると思います。お気軽にお問合せ下さい。
アンティークの時計の販売もしています。
こちらの【アンティークウォッチ販売ページ】から見てみたり、店頭にも並べている時計があるので見にご来店下さいませ。お待ちしています。
オーバーホール | ¥41,800(税込) |
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