ジン(Sinn)

ジン(Sinn)

視認性と機能性を最優先した時計を生産するドイツのメーカー

正式名所はドイツ語で「ジン スペツィアルウーレン」、日本語で「ジン特殊時計会社」という意味です。

創設者は元パイロットであり、その経験を活かして飛行機の操縦に必要な機能を備えた時計を開発していました。現在はその堅牢さと視認性の高さからドイツの警察や特殊部隊で採用されています。

新技術を積極的に採用するメーカーであるため、シリコンオイルをケース内に封入して高い気密性・耐圧性を保つことができる「ハイドロテクニック」など、様々な先進技術が使われた時計を生産しています。
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上の写真はジンの503.EZM1です。

ジンの歴史

1961年にドイツ軍の飛行教官をやっていたヘルムート・ジン氏が自分の名前を冠するブランドを創設し、フランクフルトで時計を製作し始めたのが、始まりです。この時製作されていた時計は航空機器に近い造りでした。「堅牢さ」、「視認性の良さ」、「機能性の高さ」を兼ね備えたジンの時計は多くのパイロットたちに愛用されてきました。

1985年にケネディ宇宙センターから発射された、スペースシャトルに搭乗したラインハルト氏が自動巻き機構を搭載したジンの時計を着用していました。実は、無重力空間に自動巻き式の時計が持ち込まれるのはこれが初めてであり、無重力下での自動巻き時計の動作が証明されました。それまでは宇宙では自動巻きは作動しないという説が唱えられていました。

そして、1994年にジンの工学士であったローター・シュミット氏に経営が引き継がれました。シュミット氏は有名な時計メーカーで取締役と製造部門のマネージャーを務めたことがあり、工程管理や製造・商品開発の実績がある人物です。また、クロノグラフの目利きまでできたそうです。
ここから、ジンの新時代が幕を開けます。同年、マグネチック・フィールド・プロテクションを搭載したモデル244が開発されました。この時計には高い耐磁性能を誇り、DIN規格を上回ります。

1995年にはジンで初めての金でできた時計が誕生します。この時計のケースは金の含有率が高いものですが、ステンレスと同等の硬さを持っていました。

1996年になると、文頭で紹介した「ハイドロテクニック」を初めて搭載した403.HYDROが発表されます。このモデルはドイツの対テロ部隊の一部で公式装備品として採用されることとなりました。この時計の信頼できる耐久性が伺えます!

1998年、マイナス40度の極寒の冷気の中で行われる犬ぞりレースでなんとジンの303.Kristallが使用されました。このモデルは極低温下でも変質しない特殊なモデルであり、あまりにも過酷な環境でも問題なく動くことを証明してくれました。

2001年、この年でジンは創立40周年を迎えたため、1000本限定でのアニバーサリーモデルを発表しました。さらに、40本限定でホワイトゴールド製の6000.JUBというモデルを発表しました。この6000.JUBにはディアパルシステムというものが搭載されています。
ディアパルシステムとは、脱進機の最も重要な部品であるガンギ車を特殊素材にすることで、長期間注油をせずとも、部品同士が摩擦を起こさずに作動し、精度を保つことができる技術です。

2003年、1994年に開発されたマグネティックフィールド・プロテクションをさらに改良して新技術であるテギメントテクノロジーと組み合わせ、モデル756のデュオクロノグラフに搭載しました。このモデルはセラミックと同等の耐久性と帯磁性をもつ、非常に堅牢なクロノグラフとなりました。

2005年にドイツの潜水艦と同じ素材をケースの素材として使用したダイバーズウォッチが誕生しました。このモデルはUシリーズと名付けられました。

2014年に、パラシュートダイブで高度41419mという世界記録を達成した男性が現れました。この時ダイブ用のスーツの内側に、ジンのモデル857を装着していたそうです。極低気圧かつマイナス77度という過酷な環境に加え、最高時速1300kmのスピードにさらされても、このモデルは動作し続けました。記録更新後、この857はワシントンDCの国立航空宇宙博物館に展示されることになりました。

そして現代、ジンは優れたデザインを持つ品物に贈られるレッド・ドット・デザイン賞を受賞しました。実はこの賞を受賞するのはこれで3度目であり、ジンの優れたデザイン性が伺えます。評価基準も、品質・人間工学・耐久性をもとにして評価されるため、ジンの独壇場であるともいえます。

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