ライダータブ
~ブライトリングが生んだパイロットの為の機能~
赤い丸で囲われたベゼルに装着されている爪型の突起のことをライダータブと言います。
ブライトリングの代表作、「クロノマット」のベゼル部分に装着されているパーツなのですが、ただの飾りではないということをご存知でしょうか?
ブライトリングの誕生、生い立ちはコチラは→BREITLING(ブライトリング)
このライダータブと呼ばれるものがどのような機能を果たしているのか、なぜ突起しているのか、少しお話したいと思います。
~ライダータブが突起しているワケとその役割~
クロノマットは、イタリア空軍のアクロバット飛行チームの公式クロノグラフとして開発されました。その関係上、パイロット仕様の要素が強く打ち出されています。
そのパイロットに必要な要素として、重視される機能が“経過時間の計測”です。クロノマットは、経過時間の計測を、回転ベゼルを使って行うことができるのです。具体的には、次のように操作します。(※回転ベゼルに“0”から“60”までの目盛りが設けられています)
- 回転ベゼルを回して”0位置”(写真の12時位置にある突起)を時計の分針に合わせます。
- 時間が経過したらそのとき分針が指している回転ベゼルの目盛りを読み取ります。
上記の操作を行い、0位置から分針の間を読み取れば経過時間が分かる。と、なります。因みに、ライダータブは取り外して付け替えることもできます。「15分」と「45分」を逆にすると、“カウントダウン式”に切り替えることができます。
最初にライダータブ部分は“突起した爪型のパーツ”であると紹介しました。実は、ライダータブが突起していることには理由があります。それは、以下の3つの理由です。
- パイロットがグローブをはめた状態でも突起している為、指が引っ掛かりやすく、ベゼルの操作が容易に行えるため。
- 突起がアクセントになっていて、視認性が向上されるため。
- 高い位置に突起があることで落としてしまったり、ぶつけてしまったときにガラスに直接強い衝撃が加わらないため。
つまりライダータブは、“グリップ機能”であり、“読み取りの目印”であり、“衝撃用バンパー”になるということになります。