HERMES-エルメス- 51.03のオーバーホールのご依頼です。
修理ブランドHERMES エルメス
エルメス オーバーホール(分解掃除) 時計修理
今回はHERMES 51.03のオーバーホールのご依頼をいただきました。
「30年くらい前に購入し、一度もオーバーホールはしていない」とのことでお預かりしました。
クリッパーは、1981年の誕生以来文句なしのロングセラーであり、エルメスバッグと言えばケリーやバーキン、といった具合に、エルメスウォッチと言えばクリッパーが挙げられるほど人気モデルです。
クリッパーとは、19世紀、大海原へ繰り出していった3本マストの大型帆船のこと。舷窓から着想を得た、美しいラウンドフォルムとベゼルにあしらわれたビズが特徴的なモデルです。
今回はこのクリッパーのオーバーホールをしていきたいと思います。
~まず、オーバーホールとは?~
時計内部のムーブメントを分解・洗浄し、新しい機械油を注しながら組み上げる作業のことです。人に例えて言えば「人間ドック」のようなものです。分解掃除をすることで、故障の原因となる目に見えない部分の汗や汚れを取り除き、磨耗した部品や、防水性を保つために不可欠なパッキン類を交換し、健康で快適な状態に調整することができます。
クォーツ時計は油の状態が悪いままお使いになっても一旦は問題はりませんが、時計が駆動するのに多くの電力を消費するので、通常2年以上は持つはずの電池が1年や半年で切れてしまったり、内部の歯車に負担がかかっていることも少なくないため、摩耗パーツが通常よりも早くダメになってしまう可能性があるなどの問題点があります。油が切れた状態で無理に機械を動かすと歯車に負担がかかり、最悪の場合歯が欠けてしまいます。部品が破損した場合交換しなければならないため、通常料金に部品代が加わってしまいます。あらかじめご了承ください。
ムーブメントを分解してみると油がほぼないに等しいくらいの状態でした。30年間一度もオーバーホールをしていないとこうなることも考えられます。通常クオーツ時計のオーバーホールは6~8年周期で行うのがよいとされています。幸い、傷んだり破損している部品はなかったので通常通りオーバーホールしてお返ししました。
今回はやりませんでしたが当店では同時進行でポリッシュ加工を施すことができます。
ポリッシュ加工とは簡単にいうとケースやブレスの表面を研磨することです。こうすることで表面の細かい傷が消え光沢が出て美しい状態になります。
こちらのバフモーターという機械を用いて磨きを行います。
フェルトバフは2種類あり、硬いものである程度キズを落とし柔らかいもので少しづつ光らせながら整えて、布バフでピカピカに仕上げる。スポンジバフはフェルトバフであらかた傷が取り除けたら一定方向にスジ付け(ヘアライン加工)を行う際に使用します。
今回のような複雑な形状のものは手作業で行ったりするので職人の腕の見せ所でもあります。
※形状によって磨けない物、ペイントが施されているものに関してはあらかじめお断りさせていただいておりますのでご了承ください。
~ブローチ時計修理工房で行える様々な修理・作業~
今回はオーバーホールのみの作業でしたが当店では、オーバーホール、外装磨き、ベルト交換、ベルトの長さ調整(穴あけなど)、磁気抜き、水入り(ガラスの水滴)の除去・乾燥などの各種修理も承っております。また、破損した部品のお取り寄せして交換させていただくことも可能です。
ご使用の時計に何かありましたら新潟市紫竹山のbrooch(ブローチ)時計修理工房へお越しください。
BROOCH時計修理工房 紫竹山店 新潟県新潟市中央区紫竹山3丁目8-33 TEL 025-246-0007
BROOCH時計修理工房 万代シティ店 新潟県新潟市中央区万代1丁目6−1 シティバスセンタービル 2F TEL 025-246-0007
オーバーホール | ¥31,900(税込) |
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