10気圧防水ってどのくらい防げるの?付けたまま洗い物をしても大丈夫?
10気圧防水とは100M防水と同じ意味なので、洗い物程度で水が入ることはありません。
ただ、それは各所(リューズ、ガラス、裏蓋 等)のパッキンに問題なければの話で、パッキンが劣化していると防水性はうしなわれ、水が入る事がありますので定期的なメンテナンスが必要です。
ガラスの内側が曇ったり、文字盤や針に水滴がついているのを確認したら、すぐに時計店で見てもらう事をお薦めします。一刻も早く裏蓋を開け機械を取り出し乾燥させないと機械がサビたり、文字盤が劣化したり、夜光塗料が溶けだしたり大変な事になります。
この時計は100M防水です。防水時計といえば、やはりロレックスでしょうか。1927年 ロンドンの記者だったメルセデスグライツが腕時計を付けたまま15時間以上かけドーバー海峡を泳ぎ切りました。その時付けていた腕時計というのが、世界初の防水腕時計「ロレックスオイスター」でした。
時計に大敵のホコリやゴミが入らないように試行錯誤して造った結果、水も入らなかったという逸話も聞いた事があります。今では深海作業にも耐えられるディープシーが販売されていて、なんと3900M防水の腕時計です。
また一口に防水と言っても様々な方法があります。時計内部と外部の接点は大きく二か所です。ケース蓋部分裏と表、もう一つはリューズ(竜頭)、クロノグラフのプッシュボタンも同様です。その二か所をどのような方法で防水しているのか?が防水時計にとっては重要です。ロレックスではケースをオイスターケースと言う特殊なケースを採用しています。リューズはスクリュー式で完全防水を実現しています。
中には裏蓋もスクリュー式を採用しているメーカーも多いようです。大変強固にケーシングして在りますので中の機械を取り出すのも容易ではありません。
中には竜頭(リューズ)もケースバックもパッキンだけの防水と言う時計もあります。カシオのG-Shock等は裏蓋がパッキンとビス留めと言う仕様です。
ご質問の10気圧防水は検査方法も様々ですので注意が必要です。ねじ込み式リューズとスクリューバック裏蓋で10気圧防水と裏蓋、竜頭ともパッキン防水の腕時計は同じ10気圧防水でも実際の防水力にはかなり開きがあると思います。
参考までに一般的な水道の蛇口をMAXにして噴射させる時の水圧は7気圧だそうです。時計全体に気圧がかかっている状態とピンポイントで気圧がかかっている場合でも時計の防水能力は異なりますので、10気圧防水の場合はお使いの腕時計がどんな防水方式を採用しているのか?は確認の上ご使用になるのがお勧めです。
オメガの特徴的な潜水時計
オメガでは「シーマスターシリーズ」が有名ですが、リュックベッソン監督の映画「グランブルー」の主人公のモデルにもなった、実在したフリーダイバー「ジャック・マイヨール」が生前オメガに潜水経過時間が一目で把握できる特殊なカウンター付きモデルを依頼しました。それが「シーマスターアプネアマイヨール」です。
アプネアとは無呼吸潜水の事で、アプネアの文字盤には7つのカウンター窓があり、クロノグラフをスタートさせると1分につき1つの窓が赤く変わってゆき、一目で時間経過が分かるようになっています。
なぜ窓が7つなのかというと、人間が息を止めていられる限界時間が7分といわれており、それ以上呼吸をしないと酸素不足により脳に重大な障害が起こる可能性があるといわれています。その7分が一目で確認出来るようにするための窓なのです。
防水性が大丈夫か確かめるために、防水試験機というものがあります。加圧式 減圧式 水を使うもの、水を使わないものに分かれるのですが、時計を丸ごと調べるのには防水が効いていない時の事を考えると水を使わないタイプが適しています。
また防水が効いていないのがハッキリしている場合は、時計のケースから機械を抜いて、水を使うタイプを使い何処が悪いのかを確かめます。