Hamilton(ハミルトン)カーキH624550 メンズ自動巻き腕時計の分解掃除
クリストファー・ノーラン監督も大好き!??なハミルトン
映画が好きなら外せないカテゴリーと化しているノーラン監督作品、その作風は超常現象というフィクションをノンフィクションのサスペンスとアクションを織り交ぜた映画となっています。
他人の夢の中に入り込む「Inception(インセプション)」や最近の作品だと時間を遡る「TENET テネット」と言った物語内独自の物理ルールを駆使して主人公が奮闘する息をつかせぬ展開が面白い。
ストーリーや展開も面白いけど、さらに作りこまれた世界観や設定は映画視聴後も考察の余地を残して、確認のためにも再度リピート視聴したくなる仕掛けになっています。
そんな天才ともいえるクリストファー・ノーラン監督の作品内に登場する時計にHamilton(ハミルトン)が採用され、映画テネットではコラボしたモデルをリリースしていることでも有名です。
(映画Inception(インセプション)では主演のレオナルド・ディカプリオ氏がタグホイヤーを着用しているので、ハミルトンを本格採用し始めたのは2014年の映画インター・ステラ―以降かもしれません。)
ハミルトンの歴史
1892年にアメリカのペンシルバニア州で創業されたハミルトン、その時代にはまだ精密な時計が無く列車同士の事故が絶えなかったと言います。
政府の指名により鉄道員への時計を制作し、その正確な時計から絶大な信頼を獲得したそうです。
さらに時代が進むと飛行機のパイロットからもその正確に時間を指し示す時計が評価されより知名度を拡大していきます。
アメリカで初となる定期航空郵便の公式時計に採用され飛行家へとアプローチしたシリーズの始まりとなっていきました。
アメリカ軍からの信頼も古く1914年から得ていて、アメリカ軍へ多くの時計を支援し生産も懐中時計から腕時計が中心になっていきます。
第二次世界大戦の頃には100万個以上もの時計をアメリカ軍に供給し、潜水工作員用のダイバーズウォッチもハミルトンが制作したようです。
やがてハミルトンはその姿を戦場よりもエンターテイメントの中に移すようになりハリウッド映画の中に見られるようになりました。
エルヴィス・プレスリーが映画「ブルー・ハワイ」内で、「メン・イン・ブラック」内ではトミー・リージョーンズとウィル・スミスがベンチュラというモデルを着用して注目を集めました。
見た目は色々でも機械式時計の本質は変わらずメンテナンスが必須です
ハミルトンには三角形のフェイスが特徴的な「ベンチュラ」や「ジャズマスター」、上質さを演出する「アメリカンクラシック」や「ブロードウェイ」など本当に色々あります。
今回お持ち込み頂いたのは「カーキ」と言うミリタリーウォッチをルーツとするシリーズで、回転ベゼルにがっちり守るリューズカバーが特徴的でカッコいい時計です。
オーナー様が叔父様より受け継がれた時計で、叔父様のセンスもカッコよく、今では形見となっているこの時計のメンテナンスをしたいとお持ちいただいたオーナー様の心意気も素晴らしいと感じました。
外観の特徴は様々なハミルトンのシリーズですが、機械式時計としてみた際、(自動巻きなら)ローターでゼンマイを巻きその動力をテンプが受けて針をコントロールする基本的な流れは変わりません。
暫く数年の間保管したままの状態にしてあったというこちらの時計、動力を巻くとしっかり動作してその時間を刻みます。
しかし少々の遅れが生じ始めているので機械内部の油が切れ始めてきている様子がうかがえます。
オーバーホールは機械内部、ローターからゼンマイ、テンプやその間に入る歯車とすべてのパーツをばらばらにして洗浄し油を注しなおして元に戻します。
このメンテナンスを行うことでパーツの破損が無いか確認し、油を注しなおすのでパーツにかかる摩擦を軽減し潤滑に針を動かせるようになります。
車でいう車検に似ているかもしれません。
機械式腕時計をお持ちであれば定期的なメンテナンス、オーバーホールを是非行いましょう。
特に誰かから受け継いだ・頂いた、そんな相互の思い入れがある時計ならオーバーホールして大切にしているお話を交えることでより良い関係になっていきますよ。
時計に関してわからないこと、お困りごと等ありましたら是非ブローチ時計修理工房までお問合せ下さい。お待ちしています!