SINN(ジン)556のオーバーホールのご依頼
ドイツの航空環境から生まれた高精度なジンの時計
1961年にドイツで創業したSINN(ジン)はスイスの名門達と比較すると若い時計ブランドと言えるかもしれませんが時計の性能は確かなルーツを持っています。
創業者のヘルムート・ジンは元ドイツ空軍のパイロットで正確で精巧な時計の必要性を深く理解していたと言います。
航空機器の一部とも言えるようなプロフェッショナル仕様の時計開発に注力し初期に完成した
高い精度を誇る「156.B」はドイツ軍でも採用され過酷な飛行環境でも実用性を発揮することを証明しました。
そんなジンの航空機のコックピットクロックに由来するシンプルなデザインを受け継いだ「556」シリーズ。
衝撃耐性、防磁性能、防水性能とすべてがドイツ工場規格(DIN)に準じたスペックと、機能以外の飾りをそぎ落としたシンプルな外観は時代や流行にとらわれない愛しさが詰まっています。
オーバーホールのみで改善できるか確認いたします!
オーナー様のお話では数年前に別のお店でオーバーホールをしたそうですがその直後も少し遅れを感じていて、
最近になると時計を付けていても時計が止まってしまう場面があり自動巻きがうまく機能していないように見受けられているそうです。
実際にタイムグラファーという計測器で確かめると一日に生じる誤差が-30秒以上出ていることがわかりました。
さらに時計の心臓部分のテンプと呼ばれる部分の動きも少々振れる角度が少ない様子が確認できました。
これまでの確認で動きがあまりよくない状態がはっきりしました。
パーツの破損の可能性もありますので裏蓋を開けて目に見える範囲で確認していきます。
蓋を開けて見てみたところ目に見えての破損はありませんが歯車一つ一つにも油が少し切れかかっているような状態に見えます。
その他にも何か付着したような跡が残っているようにも見えます。
夏場等の湿気や汚れが入り込んでしまったり以前の注油が不十分、もしくは適切な油がさされていなかった可能性もあります。
分解してみないとはっきりとはしませんが、おそらく洗浄~新たに注油し直すことで本来の動きを取り戻せる見込みです。
オーナー様のご希望により現在ついているベルトも交換することになりました。
カーフ素材のステッチが印象強いブラックカラーのナチュラルにかっこいいベルトに交換を予定しているので今から楽しみですね。
腕時計の遅れが出始めると中の油が切れ始めているサインだとよく言われています。
皆様も機械式腕時計の遅れが気になり始めたら是非ブローチ時計修理工房へお問合せ下さい。
確認するだけでしたら無料です。時計の状態を見てベストな提案を行います!
お気軽にご相談下さい。お待ちしています。