ROLEX-ロレックス- Ref.15200 オイスターパーペチュアルのオーバーホールとポリッシュの依頼です。
ROLEX-ロレックス- Ref.15200 オイスターパーペチュアル オーバーホール(分解掃除)ポリッシュ(外装磨き)修理
今回はロレックス オイスターパーペチュアルのオーバーホールとポリッシュの依頼です。
「20年前に購入したもので一度もオーバーホールしたことがない。」
オーバーホール(分解掃除)とは、、、
オーバーホールはただ部品を分解してから洗って組み立てるだけの作業ではありません。分解する段階で不具合の原因になっている個所を見つけ出すという、人間に置き換えると定期健診・健康診断のような役割も持っています。たとえば、分解していきながら部品に破損がないかチェックして、歯に欠けがないか、汚れは溜まっていないか、油が切れていないか、部品に擦り傷がついていないかなども確かめます。中の機械を分解してみるとかなりの汚れが溜まっていました。この汚れは部品同士がこすれて出てきたものと、乾いて固着した油が混ざったものです。これらは歯車が動くうえで大きなパワーロスにつながります。
オーバーホールは部品に破損がない限り元の部品をそのまま使って組み立てていくことになりますが、もし破損した部品がある場合は新しいものに交換する必要があります。その場合はオーバーホール料金とは別に、部品の代金がかかります。
組み立てる際は、時計が動くときに負担のかかる個所に油を注します。クオーツ時計は機械式と比べて力が弱いため全体的に軽い油を注していきます。ただしリューズの根元の時間合わせやカレンダー合わせを切り替える機構には、大きな負荷がかかるため、重い油を注します。
時計は初めから最後まで一気に組み立てていくのではなく、段階ごとに動作チェックをしながら進めていきますこうすることで、組み立てていく段階でも不具合や組間違いを見つけることができるからです。
機械式の時計は定期的な手入れをすれば一生ものであると言われています。それは機械式でもクオーツ式でも同じです。もしお使いの時計に不調が出ましたら是非とも、一度ご相談にいらしてください。
ポリッシュ加工(外装磨き)
今回はオーバーホールと同時進行でブレスとケースのポリッシュ加工を施しました。
基本的にはバフモーターという機械を使い、磨いていくのですが、ズレたり凹凸が出来たりすると綺麗な仕上がりとは言えなくなるので、集中力を高めて作業します。
こちらが作業前のケースです。ラグに無数の傷が入って曇ってしまっています。
こちらは作業前のブレスです。本来はスジ付けが施してあったのですが、長年の使用により擦れて光ってしまっています。
まずは、硬めのフェルトバフで全体のキズを取り除きます。この時の傷の取り具合がこの後に繋がっていくので大事な一段階目です。
あまり深い傷を追ってしまうと、形状自体が変わってしまう恐れがあるのでバランスも見ながら慎重に研磨していきます。
二段階目は、少し硬さを落とし、柔らかめのフェルトバフで磨いていきます。
この段階である程度の光沢を出します。この時、表面に凸凹が出ないよう注意しながら研磨していきます。
最後に、布バフで鏡面に仕上げます。バフの回転を上げ一気に仕上げます。
サテン仕上げはバフモーターの一番右にあるスポンジバフという筋の付くバフを使用します。斜めに筋が入らないように気を付けながらサテン加工を施していきます。この作業で鏡面仕上げとの綺麗なコントラストが決まるので重要な作業になります。
仕上がりの出来栄え
作業後の画像です。ラグの傷を取ってからスジを付け直し、ブレスの方は幸い大きな傷が見られなかったため、小さな傷を取ってスジを付け直しました。
サテン加工が施されると一気に高級感が増しますね!
その他、修理各種、、、
ブローチ時計修理工房では電池交換、ベルト調整(コマ取り、足し)、くもり除去など様々な時計修理を承っております。
時計のことでお困りの際は、是非ブローチ時計修理工房までお越しください。
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