HUBLOT-ウブロ- 修理 オーバーホールとポリッシュ。
スイスの人気高級時計ブランド「ウブロ」修理
2018FIFAワールドカップロシア大会でも公式時計を務めるスイスの人気高級時計ブランド「ウブロ」HUBLOTの代表作デザインBIGBANG(ビックバン)の初期型モデルの修理です。
現在ビッグバンには多彩なバリエーションがラインナップされておりますが、ロングセラーとして長らく当シリーズの人気を下支えしてきたのがこちらのモデルです。ウブロ「ビッグバン」と聞くと、この顔を思い出す方もいらっしゃるかもしれません。
ケースはステンレスですが、ベゼルに傷つきづらいブラックセラミックを採用したことによって話題を呼びました。ベゼルは時計の中で最も傷が付きやすい箇所ですが、そこにだけ新素材を採用するという概念はそれまで時計界の中ではなかったもの。
異素材との融合をコンセプトに開発され、ウブロの復興を担った救世主となりました。ケースを貫通しているように見えるサイドビューはディテールの魅せ方を追求した、新生ウブロの船出に相応しいエッセンスが注入されています。
お持ち込みのお客様はトラブルで「時計を落とされ秒針が外れてしまった。」という事で時計修理に持ち込まれました。
ウブロの時計に限らず自重の重い時計は落下時の衝撃も大きく時計が破損する可能性が高くなります。時計を落とすってナカナカ無いとは思いますが注意が必要です。
そもそもフュージョンをテーマに作られた時計なのでベゼル部分にはセラミックを採用しています。超硬素材のセラミックとサファイヤクリスタル(硬度9人工サファイヤ)には傷は入らないものの、その他の部分には使用キズもかなり多い状態でした。
落下の衝撃で少し余裕のある接合パーツから針が取れてしまった
写真で分かるように、9時位置のインダイヤルの針が取れてしまっています。このインダイヤルは秒針です。このケースの場合最悪だと芯棒ごと折れてしまっている事もあります。その場合は芯棒ごとの交換になってしまいます。時計修理ではよくある事です。
裏蓋を開けて文字盤を観察してみると、幸いにも今回は針が外れているだけでした。文字盤内部にも目立つような傷はありませんでしたのでこのままオーバーホールを進めます。最期に文字盤に針をセットしてケーシングします。こんな場合はムーブメントと秒針を繋ぐパーツにサイズ不具合が起こっています。多くの場合、針の部品の方の凹パーツが緩んでいるケースがあります、今回もこのケースでした。落下の衝撃で少し余裕のある接合パーツから針が取れてしまったのでしょう。
今回の修理では秒針がしっかりセットできるように専用工具でムーブメントと秒針を繋ぐパイプ部分をきちんと締めてから針を文字盤にセットする必要があります。
完成後の写真です。
元々超硬素材のセラミックで作られていますので、ステンレス部分を磨くと新品同様の美しい仕上がりとなりました。大きなキズは目立たなくなり、小キズはキレイに無くなりました。
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