テンワ
テンプを構成する部品のひとつ
主な素材は真鍮、ニッケルとベリリウム合金です。前者ふたつは安価なうえ加工しやすいが、傷がつきやすく温度によって膨張率が変わりやすいのが弱点です。そのためスイスやドイツの機械式時計はより安定したベリリウム合金製を採用する場合が多いのです。ヒゲゼンマイと同時に用いることで時計に一定の精度を与えられますが、テンワ自体の空気抵抗や、加工精度の低さから片重りが生じると、精度を悪化させます。また温度によって膨張率が変わると遅れや進みが生じる原因となります。
時計の脱進機はガンギ車、アンクル、テンプからなり、その中でテンプは、テン輪、テン真、アーム、ヒゲゼンマイからできています。
時計のゼンマイを自作しているメーカーはかなり少なく市場に出ているゼンマイはスウォッチグループに所属するニヴァロック社が90%以上をシェアしています。