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シチズン(CITIZEN) Auto Dater のオーバーホールの時計修理

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CITIZEN Auto Dater オーバーホール(分解掃除)修理

リューズゼンマイが巻けないくらい重くなったが、直せますか?」と相談を受けました。

国産時計の双璧「CITIZEN」

1924年に生まれた「CITIZEN」と命名された16型懐中時計を原点とし、シチズンは現在までに多くの時計を出してきました。
レトロな雰囲気があふれ、カーブしたシルバー文字盤にゴールドのアローハンドとバーインデックス、20ミクロンの金メッキケースもとても個性的です!
こちらのモデルはシチズンがセイコーと開発競争を繰り広げていた頃の傑作です。当時のシチズン英知が結集された意欲的な時計となります。

「オートデーター」とは厚みのある自動巻きにおいて国産初のカレンダー機能搭載機になります。(1962年開発)

その他にも、「ジェット」…シチズンが開発した自動巻きムーブメントが搭載していることを指すものであり、その独特な外周ローターは歴史的な名機として知られています。

「パラウォーター」…1959年に発表された国産初の防水機能です。

「パラショック」…シチズンが誇る国産初の耐震装置です。(1956年開発) その性能を証明するために、30メートルの高さのヘリコプターから投下したデモンストレーションが当時話題を呼んだそうです!

最高難度!ヒゲゼンマイの修復作業

 

チェックしてみると、オイルの状態も悪くなり、ローターが外れ、そのために時計の心臓とも言えるテンプヒゲゼンマイがこわれていました。

全体の症状から、オーバーホールでお預かりしました。

オーバーホール(分解掃除)というのは、単に分解し汚れを除去するだけではなく、時計機械の故障箇所所を診断し、修理することも担っております。
分解と同時に、歯車の状態やゼンマイ・テンプ・バネ・ネジ(クオーツ時計の場合はインシュレーターや回路の動作チェックなど)に至るまで破損がないか診断し、油切れによる摩耗、擦れ跡など入念にチェックして修理します。パーツに破損が無い限りは基本的に元のパーツをそのまま使います。

異常が見当たらなければ、洗浄しクリーニングしたパーツを組み直して行くのですが、その際に時計内部で負担のかかる箇所、例えば、常に動き続ける輪列、パーツとパーツが接触する部分。こういった箇所ひとつひとつに油を指していきます。細かな調整をくりかえし、時計内部に油が浸透していき、全パーツが組み上がった時、その時計はオーバーホールが完了し正確に時を刻み始めます。

今回のヒゲゼンマイの壊れかたは結構ひどく、完全に直すことは難しくできるだけ歩度に影響がでない位まで何とか努力しました。

(本来なら交換するのがベストですが、機械が古く入手が困難なため直すことを選択しました。)

ヒゲゼンマイは、髪の毛よりも細くほんの少しの力でも曲がってしまうので、針の先よりも細いピンセットで修正していきます。

ヒゲゼンマイ用ピンセットの先を自分が使い易いように細く加工しています。

上がヒゲゼンマイ用ピンセットの先で、下が普通の縫い針の先です。かなり細く仕上げています。

まだ巻きが狂っている所がありますが、何とかここまで、直す事ができました。精度もしっかり出たので、時計としての役割は果たせろところまで直せました。
これだけの高難度作業もオーバーホール料金内なのです。。。

今回のような機械が古く部品の入手が困難な場合でも、最善を尽くして直させていただきます!

ブローチ時計修理工房ではオーバーホール、ポリッシュ加工だけではなく、電池交換・コマ調整・バネ交換など、時計修理全般承っております。
年月が経ってしまい、直せなさそうと眠らせてしまっている時計がありましたら、是非当店へお持ち下さい。

 

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