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音叉時計 tuning-fork-watch

音叉が持つ振動を時計の信号源した時計のこと。

 音叉時計は1960年に発売された電池駆動式時計の一種です。
その名の通り、音叉をタイムベースとして用いているのが特徴であり、
従来の機械式時計や、電磁テンプ式時計とは比較にならない精度を誇りました。
しかしながら、より精度に優るクォーツ式時計の低価格化による普及に伴って
競争力を失い、1976年には製造中止となりました。

製造・販売を行ったのはアメリカの時計メーカー『BULOVA(ブローバ)』
(*ブローバをスイスメーカーと書いている文献もありますが、創立はアメリカ、ニューヨーク)
このブローバ社が製造した音叉時計をACCUTRON(アキュトロン)
= “Accuracy”(正確) と “Electron”(電子)を組み合わせた造語。
と呼びます。

 発売開始は、1960年10月25日。ブローバ社の会長、オマー・N・ブラッドレーに
よって発表されました。

設計を行ったのはスイス人、マックス・ヘッツェル。通称『音叉の父』
彼はアキュトロン完成の後、スイスに戻り、ムーブメントメーカーである
エボーシュ社で音叉時計のムーブメントを開発、このムーブメントは
ントル・ン・ランスエール(バランスホイール=テンプの無い時計)の
略からMOSABA(モサバ)と呼ばれ、スイスの時計メーカー各社へ供給されました。
(ただし、ブローバ社とのライセンス契約による。)

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