BROOCHブローチ時計・宝石修理工房 > ブログ > 蒲田店 > オメガスピードマスターは色々な角度から見ても魅力あふれるすごい時計
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オメガスピードマスタープロフェッショナルNASA公式時計となり始めて「プロフェッショナル」の銘が印字された4thモデル
オメガスピードマスターと言うと「クロノグラフウォッチの代表格」「月面着陸に携行された強いエピソード」「厳しい規定をクリアしている優秀な機械式腕時計」など様々な特徴が浮かび上がってきます。
今回は知っているけど深堀出来ていなかったり、そんな観点から見ることもできるな…と言った見方でスピードマスターを観測してみたいと思います。

失敗さえ成功に変えてしまうスピードマスター
当時のステンレスベルトはひとつひとつのコマが平たいキャタピラータイプで今でも注目されるレアなブレスレットになっている

スピードマスターがNASA公式時計に採用されたのが1965年、オメガ含む3つのブランドの時計が候補に挙がるもテストに耐え抜いたのがスピードマスターだけだったという一説があります。
テストを耐え抜いたスピードマスターはプロフェッショナルと銘打たれ、1969年7月20日にアポロ11号に乗船したバズ・オルドリン氏の腕に着用され月面着陸を成し遂げました。

その功績から「ムーンウォッチ」と呼び親しまれ、最近でもスウォッチがオメガとコラボレーションし、
スピードマスターのデザインを取り入れた時計に「ムーン・スウォッチ」と名付け発売されたのも有名ですね。

1969年11月14日にはアポロ12号が人類史上2回目の月面着陸を果たし、翌年1970年4月にはアポロ13号の打ち上げが決まりスピードマスターが携行されることとなりました。
しかし、アポロ13号は酸素タンクが爆発するという事故に見舞われ月面着陸を果たすことなく地球への帰還を余儀なくされます。
内部機構も美しくも正確な計測を可能にしているスピードマスター4thの内部機構

爆発の際に一部計器が使用不能に陥り地球へ戻る為に必要な正確な軌道帰路に乗る為に必要だったのが月の裏側を回った後に行う14秒のエンジン噴出。
その14秒と言う正確な時間を計測に使用されたのが携行されたオメガスピードマスターに備わっていたクロノグラフ機能でした。

アポロ13号の一連のストーリーは史実ながらもトム・ハンクスやゲイリー・シニーズ主演で映画になっていてスピードマスターを宇宙服の上から着用される様子もしっかり描写されています。
事故を起こすもリカバリーから生還に結び付けた功績から「成功した失敗」と揶揄されるアポロ13号の事故、月の周りを飛ぶなか地球から約43万キロ離れた有人飛行の記録は2022年11月29日宇宙船「オリオン」が塗り替えるまで破られませんでした。

多機能で精度もトップクラスのオメガの時計
スピードマスター40周年記念のモデル「マーク40 コスモス」クロノグラフに加えトリプルカレンダーを一つの時計内に成立させている

その後も進化遂げるスピードマスター、個人的にも注目したいのは実用性を備えたモデルの登場でデイト機能搭載やトリプルカレンダー搭載のモデルが出ている所も魅力の一つ。
オメガのキャリバーの進化は多機能を搭載した複雑機構であるにも関わらず40時間以上のパワーリザーブも備えているところで、さらには厳しい規定もクリアする正確な時計であり続けている部分でもあります。

スイスは19世紀中頃から世界トップの時計産業国になっていてとくにジュラ渓谷に沿ったジュネーブとヌーシャテルの両州は
時計に関してのワークマンシップソサエティを組織して技術の継承と技術者の育成に力を入れることとなります。
それに伴い天文台で行われる時計の精度のコンクールを実施していました。ヌーシャテル天文台では1860年に初めてクロノメーター検定という時計のムーブメント精度規格を発足しました。
オメガコンステレーションの裏蓋は天文台コンクールで数々の規定をクリアし記録した証でもある

腕時計がクロノメーター検定に参加するようになったのは1941年からのことで、以前から行われているジュネーブ天文台コンクールで入賞オメガも当初から参加し、時計の精度や耐久性の追求を行っていきます。
オメガが残す実績は天文台コンクールで数々の入賞を果たし、1932年からオリンピック公式計時を務め、クロノメーター認定を受ける時計の生産、
NASA公式で月面着陸を果たした後もコーアクシャル脱進機の開発により耐久性を向上させていく、常に困難と向かい合いながらも功績と結果を残し実力を示し続けているそんなブランドの姿勢も愛されるポイントではないでしょうか。


今回最後のスピードマスター着目ポイントは裏蓋の刻印
海神ポセイドンの馬車の役割をしていたというシーホースはタフで力強い意味合いの一方、竜の落とし子として幸運の象徴ともとれる

元々シーマスターのクロノグラフ搭載版として進化したと言われるスピードマスター、実際に裏蓋にはシーマスターのアイデンティティであった「シーホース」の刻印が刻まれています。
ギリシャ神話のシーホースは海神ポセイドンの馬車を曳く存在、そのまま漢字になおすと海馬となり日本では「竜の落とし子」の事になります。

竜の落とし子は日本でも神話や昔話の中に登場する竜が天より産み落とした子、という伝承もあるくらい神秘的な生き物です。
オスのお腹にはカンガルーのような育児嚢(いくじのう)という袋があって、メスはその中に卵を産み落とすため、オスが卵から稚魚になるまで育児嚢の中で子供を保護し出産するそうです。
「家族愛」「恋愛運」「出世」「成功」「金運」「幸運」と縁起の良い意味合いの多い竜の落とし子が裏蓋に刻印されていると思うと不思議と優しく安心する子持ちになれますよね

また泳ぐときには頭を水面に向けた状態で上昇するように泳ぐ為に上り竜に見立てられることもあったりします。
そんな生態からか世界的にも幸せのシンボルとされているようで、「家族愛」「恋愛運」「出世」「成功」「金運」「幸運」と縁起が良いとされています。

どうでしょうか、仕事で自身のポジションが変わるタイミングだったり、人生のパートナーと結ばれる時、そして新しい家族を迎えるとき、
そんな人生の節目と言えるようなタイミングでスピードマスターが手元にあると心強く頑張ろう、大切な家族を守っていこうという気持ちになれると思いませんか。

ブローチ時計修理工房ではスピードマスターやシーマスターと言ったオメガを代表する時計のアンティーク/ヴィンテージ品の販売も行っています。
今回の記事を見て気になった人は是非【こちらのアンティークウォッチのページ】や店頭にも置いてあるので実際に見に来ていただけると嬉しいです。

もちろん既にオメガの時計をお持ちの人も、メンテナンスや修理を受け付けています。
時間と共に思い出も刻まれていく時計、長く同じ時を過ごすほどに愛着も深くなっていきますよね。
そんな思いを継承できる時計のこと、是非ブローチ時計修理工房へお任せください。お問合せからお気軽にどうぞ、お待ちしています。

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