こんにちは、ブローチ時計修理工房阿佐ヶ谷店です。今回は時計の基礎知識をご紹介します。腕時計には大まかに2種類の時計を動かす為の仕組みが存在します。一つはクォーツ時計所謂電池式の時計。もう一つはゼンマイの解ける力を利用して時計を動かす機械式時計の2つがあります。それぞれの長所と短所をご紹介致します。
クォーツ式時計
クォーツとはもともと水晶の意味で、クォーツ時計とは、水晶で作った水晶振動子を時間調整のために使用している時計のことです。電池の動力によりムーブメントの中にある水晶振動子が振動し、その振動が集積回路に伝えらてパルス信号に変わり、モーターを経由して歯車を回して時計の針を動かしています。数字で表示するクォーツウオッチはデジタル、針で時刻を表示するウオッチはアナログと呼ばれます。
精度が高い。誤差は1カ月間で15秒以内のものが多い。
電池(1.55v)1つで約2年前後動き続けます。
機械式時計
械式時計はゼンマイに蓄えられた動力が歯車を回す仕組みで、手巻きと自動巻き(オートマチック)の2つの種類があります。
手巻きはリューズを回してゼンマイを巻き上げます。一方、自動巻きは機械の中心軸に取り付けられた回転錘(ローター)が腕の振動により回転して自動的にゼンマイを巻き上げます。またリユーズにより巻き上げることもできます。
誤差がクォーツ時計に比べて大きい。
1日で約10秒から20秒位。
自動巻き時計は1日に8時間位使用するか、手巻き時計は1日に1回以上リューズを巻かないと翌日に停止してしまいます。
殆どの腕時計の基礎的概念はクォーツ時計か機械式時計に分かれます。いずれも5年以上している場合はオーバーホールが必要になってきます。動力に違いはあれど歯車は使用していますので定期的な分解・洗浄・注油が必要になります。