オメガ スピードマスターのオーバーホールとポリッシュの依頼です。

修理ブランドOMEGA オメガ

今回はオメガ スピードマスターのオーバーホールのご依頼をいただきました。

 

「17年前くらいに購入し、一度もオーバーホールしていない。工業用の強い磁石に充ててしまった。」ということでお持ちいただきました。

 

今回は時計が強い磁気を帯びてしまっているので、先に磁気抜きを施します。

こちらが磁気抜き機です。この機械に通すことによって時計の磁気を抜くことができます。

 

 

この後は通常通りオーバーホールしました。オーバーホールとはムーブメント(機械)をパーツ毎に分解して洗浄をかけ再度組み直します。 洗浄することによって古い潤滑油を洗い流し、新しい潤滑油をさすことによって出来るだけ新品の状態に近づけます。この方法はパーツに破損が無い限り基本的に元のパーツをそのまま使います。定期的なオーバーホールはパーツの保護にもつながります。

 

時計の油は蒸発しにくいような成分でできていますがそれでも永久に使えるわけではありません。徐々に乾燥してきてしまいます。この状態を油切れと呼びます。油が切れた状態で無理に機械を動かすと歯車に負担がかかり、最悪の場合歯が欠けてしまいます。部品が破損した場合交換しなければならないため、通常料金に部品代が加わってしまいます。あらかじめご了承ください。また、これらのトラブル防ぐためにも、機械式、クオーツ式を問わずオーバーホールは必須といわれています。

 

 

 

 

今回はオーバーホールと同時進行でポリッシュ加工を施しました。ポリッシュ加工とは簡単にいうとケースやブレスの表面を研磨することです。こうすることで表面の細かい傷が消え光沢が出て美しい状態になります。

 

研磨にはバフモーターという機材を使います。ほとんどのブレスはポリッシュ加工(時計のケースやブレスレットが鏡のように物を映し出すほどの仕上げ方。主にバフモーターを使用し、職人の手作業により磨き込まれるのが一般的。鏡面仕上げとも呼ばれる。)とサテン加工(金属部分の表面に細かな傷を非常に狭い間隔で付けることにより、映り込みを無くし方向性のある艶消し面に仕上げる加工方法。絹地(サテン)に似た質感を施すため、そのように名付けられた)が施されており、ベルトひとつひとつをマスキングし、バラしながら行います。

 

こちらがバフモーターです。専用の研磨剤をつけて時計を段階的に磨いていきます。

 

 

ステンレス素材は確かに頑丈ですが、汗や皮脂などの汚れをそのままにしておくと、腐食してしまうこともあります。腐食してしまった部品は我々時計師でも直すことは不可能です。特に何十年も前に製造されたモデルであれば、なお気を付けなければなりません。部品も新しく仕入れることもできないので、今あるものを大切につかっていくしかありません。保管する際はなるべく汚れを落としてから保管されることをお勧めします。

 

機械式の時計は定期的な手入れをすれば一生ものであると言われています。もしお使いの時計に不調が出ましたら是非とも、一度ご相談にいらしてください。

オーバーホール ¥38,000(税別)
ケース&ブレス ポリッシュ ¥10,000(税別)