カルティエ(Cartier)修理 オーバーホール

修理ブランドCartier カルティエ

カルティエ タンク レディースをオーバーホールしました。

この時計は第一次大戦のときにパリを占拠していたドイツ軍と戦った戦車をモデルにしたシリーズです。戦車のキャタピラのような四角い形が特徴です。今回はレディースモデルのご依頼となっていますが、全体的に戦車の力強さを感じさせるモデルですね。

電池交換依頼で、電池交換で時計は動きましたが、オーバーホールをお薦めしました。

クォーツ時計がオーバーホールしなければならなくなる原因の一つが、バッテリーからの漏液です。今回のケースがまさにそれでした。

オーバーホールとはムーブメント(機械)をパーツ毎に分解して洗浄をかけ再度組み直します。 洗浄することによって古い潤滑油を洗い流し、新しい潤滑油をさすことによって出来るだけ新品の状態に近づけます。この方法はパーツに破損が無い限り基本的に元のパーツをそのまま使います。定期的なオーバーホールはパーツの保護にもつながります。

上の写真は、バッテリーの漏液が原因でマイナス端子がカビが生えた様になってしまっています。
これはまだ腐蝕の初期段階だったので大事にはなりませんでしたが、もっと時間がたっていたら腐蝕が進みムーブ交換が必要になったかもしれません。
皆さんも、バッテリーが切れたらすぐに時計修理店へ持って行った方が良いです。

今回はオーバーホールだけでしたが、当店では同時進行でポリッシュ加工も施すことが可能です。ポリッシュ加工とは簡単にいうとケースやブレスの表面を研磨することです。こうすることで表面の細かい傷が消え光沢が出てこのような美しい状態になります。

研磨にはバフモーターという機材を使います。ほとんどのブレスはポリッシュ加工(時計のケースやブレスレットが鏡のように物を映し出すほどの仕上げ方。主にバフモーターを使用し、職人の手作業により磨き込まれるのが一般的。鏡面仕上げとも呼ばれる。)とサテン加工(金属部分の表面に細かな傷を非常に狭い間隔で付けることにより、映り込みを無くし方向性のある艶消し面に仕上げる加工方法。絹地(サテン)に似た質感を施すため、そのように名付けられた)が施されており、ベルトひとつひとつをマスキングし、バラしながら行います。

 
こんな感じで完成しました。
時計は機能としてみた場合は、簡単に携帯できる便利な時計としての立ち位置でした。
しかし、時計の技術が進歩していく中、腕時計は今や、身に着ける者のイメージを形作る重要な「アクセントコーデ」のアイテムという地位も確立しています。
お客様の魅力をもっとひきだすためにも、今まであまり時計に関心がなかった方々が、一度時計に興味を持っていただけるようになる事を、私たち時計技師は願っています。
オーバーホール ¥27,000(税別)