PANERAI (パネライ) OP6728 のゼンマイ交換。
パネライ ゼンマイ交換 時計修理
PANERAI (パネライ)OP6728をお預かりしました。
「ゼンマイが切れてしまった。直せますか?」という依頼でした。
オフィチーネ パネライ(OFFICINE PANERAI)は1860年にジョヴァンニ・パネライ(Giovanni Panerai 、1825年 – 1897年)によってフィレンツェに設立された、イタリアを象徴する高級腕時計ブランドメーカーです。現在でも温度計、湿度計、気圧計、クロノメーターなどの精密機械を生産しています。潜水用装備品のメーカーとしても有名であり、携行深度計や潜水灯も手がけています。
~デカ厚時計の先駆者~
パネライの魅力といったら、何よりもこの『重厚感』!
しっかりとしたケースとシンプルなインデックスが生み出す、ひと目で”パネライ”と分かる重厚な存在感は本当に魅力的で、ファンから”仕事に向かう戦士の為の時計”と評されほど。
それもそのはず、パネライの腕時計は当時のイタリア海軍特殊部隊が作戦時に必要とする堅牢性と視認性を保つ為に、激しい戦場下でも壊れない頑丈さと正確性を重視して開発されたものなんです!そんな究極の耐久性を求めたパネライの腕時計の大きさや形は、戦争が終わった現代では”強い男の象徴”として憧れの存在となりました。1990年代後半に起きた”デカ厚時計”ブームは、このパネライが火付け役と言われています。このブーム以降、大きな時計が世に多く輩出されるようになりました。
お客様からお預かりしたものは、2008年に販売された「ルミノールベース」といわれるもので、1940年頃に作られた軍用として作られたものを基に製作したモデルです。4つの数字と目盛のみのインデックスと、秒針のないシンプルな作りになっています。特徴は、水中や暗闇でも読み取りやすい、シンプルで大型な文字盤と、優れた防水性を確保するレバーロック機構付きリューズプロテクターです。
写真のリューズの周りに覆いかぶさるように取り付けられているものが、レバーロック機構付きリューズプロテクターです。
それでは実際に作業に入ります。裏蓋を開けて見てみると確かにゼンマイが切れている症状が確認できたので
ゼンマイ交換でお預かりしました。
香箱(ゼンマイが収まる箱状の歯車)を開けてゼンマイを取り出してみます。
中心から数センチのところで切れていました。
香箱等をキレイに洗浄してオイルをさし、新しいゼンマイを入れ組み立てます。
写真右にあるのが新品のゼンマイです。
ゼンマイを交換し、無事通常どうり動くようになりました。また気軽に起こし下さい。
今回のモデルのような「手巻き式」の時計は手でゼンマイを巻いた時に必ず”巻止まり”があるはずです。
ゼンマイをいっぱいまで巻くと、これ以上は巻けませんよー。という合図です。勢いよくゼンマイを巻いて、巻止まりに気づかずそれ以上巻いてしまうと今回のようなゼンマイ切れが起こってしまいますのでご注意ください。
~ブローチ時計修理工房で行える修理・作業!~
ブローチ時計修理工房ではオーバーホール(分解掃除)、ポリッシュ加工(外装磨き)、電池交換・コマ調整・バネ交換・バンド交換などの作業や、
折れ込んでしまったネジやピンの除去、湿気や水滴が入ってしまった時計の乾燥などありとあらゆる修理・作業を承っております。
大切な人から頂いた時計、思い入れのある時計、それぞれ理由があると思いますが、その時計が壊れてしまったら悲しくなりませんか?
壊れたら買い換えたらいい。そう思う方も中にはいらっしゃるかもしれません、ですが壊れないように定期的にメンテナンスすれば一生ものです!もし壊れてしまっても直せます!
お使いの時計に不具合等ありましたら是非一度ご相談だけでもブローチ時計修理工房へお持ちください。
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