こんにちは!新潟にあるBROOCH時計修理工房万代シティ店です。
ブログをご覧いただき、ありがとうございます!
本日も、電池交換やベルト交換などの為に、GRAND SEIKO、OMEGA、CASIO、IL BISONTE、Folli Follieなどの時計をお持ちいただきました。
~電池の液漏れ(漏液)について~
今回のブログでは、電池の液漏れ(漏液)が起こる仕組みについて説明させていただきたいと思います。
まず、電池の液漏れ(漏液)とは、電池の中に入っている”電解液”という液体が、電池の外に漏れ出てしまうことで起こる現象です。液漏れ(漏液)は異常な現象だと思われがちですが、実は電池を安全に使うためには避けられないメカニズムです。
~液漏れ(漏液)が起こる原因と仕組み~
長期間、時計の中に電池を入れっぱなしにしていたり、時計(電池)の保存環境が悪かったりするすると液漏れ(漏液)が起きる可能性が高まります。通常、使用することでの劣化によって引き起こされることが多いですが、未使用品でも起こる場合があります。
未使用で引き起こされる場合、保管状態(高温・高湿など)や外部要因(落下、ショートなど)が原因としてあげられます。また、輸送中に衝撃が加えられ変形したことや、保存環境が悪くサビや破損、メーカーが推奨する使用期間を超えた保管によって液漏れ(漏液)することなども考えられます。
使用中・使用後では、”過放電”が主な原因です。”過放電”は、時計が動かなくなったままの状態で電池を抜かずにおいておくなど、機器を作動させることができる電圧以下まで過度に放電された状態などが原因で起こります。”過放電”された電池は、電池内部でガスが発生します。大量のガスが発生して内部に溜まり電池内部の圧力が上昇すると、電池が破裂してしまいかねない危険な状態になりますので、電池が破裂しないよう、規定の圧力を超えると弁が作動し、ガスが外部に放出されるような仕組みになっています。このガスが放出される際に、どうしても電解液が一緒に外部に漏れ出ててしまい、液漏れ(漏液)が起こってしまうのです。
~液漏れ(漏液)を起こさないために~
液漏れ(漏液)などを起こさないうちに、使い切った電池は早めに時計から取り出すことが大切です。そのため、電池が無くなり時計が止まってから長期間放置するのではなく、時計が止まってからすぐ、あるいは時計の針が遅れる(まだ電池を使い切っていない状態)などの症状が出たタイミングで、お早めに電池交換を行っていただくことが大切です。また、時計を長期間使わない場合は、時計から電池を取り出した状態で保管しておくと良いかもしれません。
時計の電池交換の際は、ぜひお早めに当店へ時計をお持ちください!電池交換以外にも、オーバーホールやポリッシュ、ベルト交換などその他各種修理承っております。