機械式時計のテンプの振り座(ローラーテーブル)に取り付けられている非常に小さな細長い石(ほとんどがルビー)。

アンクルに伝わってきたゼンマイの駆動力をテンプへと伝え、その後にヒゲゼンマイの伸縮運動によって生じた力でアンクルを動かす役目を持っている。

通常振り座に圧入もしくはシェラックと呼ばれる接着剤で取り付けている為、外部から強い衝撃等が加わると振り座から外れてしまう事がある。

そうなってしまうとゼンマイの力をテンプに伝える事が出来なくなり、時計を揺らすとテンプは動いても時計自体は動かないといった現象が起きる。

これを修理するには再度振り座に入れて固定しなければならないが、ほとんどが時計において振り石は直径１ｍｍ以下のサイズの為、その修理には繊細な感覚が要求される。