スウォッチグループの紹介
こんにちは。BROOCH時計修理工房阿佐ヶ谷店です。今回はスイスを代表する機械式名門企業の集合体 スウォッチグループについてお話いたします!
日本法人のスウォッチグループジャパンが扱っているのは、プレステージ&ラグジュアリー(ブレゲ、ブランパン、グラスフュッテ・オリジナル、ジャケ・ドロー、オメガ)ハイ(ロンジン、ラドー)ミドル(ティソ、ミドー、ハミルトン、カルバン・クライン)、ベーシック(スウォッチ)の4レンジ12ブランドです。プレステージ&ラグジュアリーレンジのブランドはいずれも独自のムーブメントを開発しているマニファクチュールです。ハイとミドルレンジはグループ傘下ETAのムーヴメントを使用することが多いとはいえ、いずれも歴史のあるブランドです。
オメガ(OMEGA)
現在のスウォッチグループの中枢をなすブランドはオメガです。1848年にルイ・ブランがヌーシャル州ラ・ショー=ド=フォンに開いた工房が母体です。息子達の代に現在と同じベルン州ビールに本拠を移し、1894年に開発した「オメガ」キャリバーの名を1903年に社名とします。日本との関係も古くて深く、すでに明治の初めから現在のDKSHの前身であるシイベル・ブレンワルド商会がルイ・ブラン兄弟社の懐中時計を輸入販売していました。1960年代の高度成長期にはオメガがスイス製高級腕時計の代名詞となり、パーカーの万年筆やロンソンのライターと並んで「サラリーマン憧れの三種の神器」と讃えられました。
1932年のLAオリンピックでは史上初の単独公式時計に採用され同65年にはクロノグラフ「スピードマスター」をNASAが公式採用しました。69年にアポロ11号の飛行士と共に月面に降り立ち、史上初のムーンウォッチとなりました。そのスピードマスター(57年発売)をはじめ、防水時計「シーマスター」(48年)、クロノメーター精度の「コンステレーション」(52年)、ドレスウォッチ「デ・ヴィル」(67年)の4ラインは今も健在です。コーアクシャル脱進機とシリコン製ヒゲゼンマイを採用した自社製ムーヴメントで精度と耐磁性能を大幅に向上するなど進化を続けています。
ブランパン(BLANCPAN)
現存する時計ブランドの中で最古であり、また創業以来一度もクォーツ式を作っていない時計ブランドとして知られます。1735年にジャン=ジャック・ブランパン氏がベルン州ヴィルレで創業しました。1859年にヴォー州ル・ブラッシュに本拠を移し、7代続いた後にフィスター家に経営を譲ります。1961年にはSSIHに吸収されて同グループのムーヴメント製造を担いました。クォーツ危機後は、休眠状態に入りますが、82年にムーヴメントメーカーフレデリック・ピゲとAPやオメガで経験を積んだジャン=クロード・ビバー氏が買収しました。ビバー氏の経営手腕で機械式製造を復活させ、92年にフレデリック・ピゲと共にスウォッチグループに入りました。ブランパンとビバーの加入は同グループがラグジュアリー戦略に舵を切る1大転機になったと言われています。
いかがでしたでしょうか?スウォッチグループについて少し興味が沸いてきたところでしょうが、今回はここらで終了させて頂きます。次回もスウォッチグループについてブログを書きますので楽しみにしていてください♪