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「ガラスが欠けてしまったが、」直りますかと相談を受けました。
拝見するとセイコープロスペックの堅牢なはずのサファイヤクリスタルガラスが割れています。プロスペックのガラスは人口の合成サファイヤを使っています。サファイヤのモース硬度は9ダイヤモンドに次いで硬い物質であるサファイヤは多くの高級時計のガラスにも採用されているのですが、このプロスペックにも採用されているのです。
ちょっとやそっとの事では本来破損しないサファイヤガラスがここまで割れるとなると割れたときは腕にも相当の衝撃が有ったことと思います。怪我をされなかったようで不幸中の幸いかもしれません。
さて、修理方法ですが、先ずはサファイヤクリスタルの風防を用意します。SEIKOの純正パーツで交換対応します。時計正面の風防ですが防水パッキンもついていますのでパッキンも同時交換となります。
先ずは時計本体からベゼルとガラスを外します。正面の蓋は裏蓋を開けてから、ムーブメントを抜き出し、リューズとクロノグラフのプッシュボタンを注意深く外してからでないと外す事が出来ません。バラバラにしたケースとベゼル、裏蓋は超音波洗浄機で綺麗に洗浄し、簡単に仕上げておきます。
時計本体の汚れ等を落としてからサファイヤガラスをセットします。
サファイヤガラスは光の透過率も高くプロスペックの細かなインダイヤルや目盛もはっきりと見えるようになりました。
腕時計のガラス(風防)破損で気を付ける事
腕時計のガラス(風防)が割れてしまったりヒビが入ったりといったトラブルで最も気をつけなければならない事は水分の侵入です。時計前面に隙間や穴が開いているわ訳ですから湿気の侵入はもちろん直接的にかかる水等の水分を防ぐ事が出来ない状況になっているからです。もしもムーブメント内部へ水の侵入を許せばムーブメントが重大なダメージを受ける場合があります。時計のガラス面が曇っていたり水滴ができていたら水入りのサインです!
水分は、錆びや故障の原因となる時計の大敵ですので、すぐに取り除かねばなりません。そのままほっておくと遅れや止まりの原因と成るだけでなく、機械(ムーブメント)が錆てしまって思わぬ重症となる事も有るからです。時計に水入りした場合は一刻も早くプロの手による修理が必要となります。
あれ?これはどうなのかな?というような状態になった際にはなるべく早めにBROOCHへお持ちください。BROOCHでは専門の技術者が適切にメンテナンスさせていただきます。