ロレックス GMTマスターⅡのオーバーホールとゼンマイの交換の依頼です。

修理ブランドROLEX ロレックス

ロレックス GMTマスターⅡのオーバーホールゼンマイの交換の依頼です。

 

皆さんはGMTマスターが実は2種類あるということはご存知でしょうか?そう、GMTマスターⅠとGMTマスターⅡのことです。

 

Ⅰ、Ⅱと聞くとGMTマスターⅠが一定期間販売されて生産終了してからGMTマスターが発売されたのではないかと思う人が大半だと思います。実はこの二つ、一時期同人に販売されていた時期があります。当時の購入を考えていた人はどちらを購入すればいいかかなり迷ったはずです。そこで今回はこの二つの違いについて解説していきたいと思います。

 

二つの違いを理解するためにはまずGMT機能について知る必要があります。GMT機能とはざっくりいうと自分いる国の時刻とほかの国の時刻を同時に知ることができる機能です。この機能は時差を使用して成り立っています。

 

GMT機能付きの時計には通常の時針と分針のほかに24時間針(GMT針)というものがあり、これを利用して第二時間帯を表示しています。

 

例えばいまは日本にいますがロンドンの時間を知りたいとします。日本とロンドンには9時間の時差があります。

 

この場合

 

  • 24時間針を9時間ずらす
  • 時針が2つ連動して動いており、回転ベゼルの24時間目盛りを9時間ずらす

 

のどちらかの方法をとります。

 

GMTマスターⅠはベゼルを時差分回転させる方式をとっています。

 

では、GMTマスターⅡは同でしょうか。Ⅱには複数の合わせ方があります。

 

1つ目は

  • 回転ベゼルを時差分回転させます。

 

2つ目は

  • リューズを使って通常の時針と24時間針が重なるように合わせます
  • リューズを引いて通常の時針を時差分回転させます

 

このようにGMTマスターⅡは二つの方法で第二時間帯を設定することができるのです。

これだけでなく第3時間帯まで表示することもできます。

 

  • リューズを使って通常の時針と24時間針が重なるように合わせます
  • 通常の運針を時差分回転させます
  • ベゼルも時差分回転させます

 

こうすれば、通常の針は第一時間帯、24時間針をベゼルの目盛りで読むと第二時間帯

24時間針を通常の目盛りで読むと日本となります。

 

つまりGMTマスターⅡは2種類の時間合わせの方法+第三時間帯の表示を可能にしたとても便利なモデルなのです。

 

今回お預かりしたGMTマスターⅡはベゼルが黒一色のものですがほかに午前と午後で赤、青に色が分かれているものもあります。

 

いかがでしたか?もし皆さんもGMTマスターをお持ちになって海外にわたることがあればぜひ、この機能を利用してみてください。

さて、今回はオーバーホールの依頼です。オーバーホールとはムーブメント(機械)をパーツ毎に分解して洗浄をかけ再度組み直します。 洗浄することによって古い潤滑油を洗い流し、新しい潤滑油をさすことによって出来るだけ新品の状態に近づけます。この方法はパーツに破損が無い限り基本的に元のパーツをそのまま使います。定期的なオーバーホールはパーツの保護にもつながります。

 

また、オーバーホールと同時進行でポリッシュ加工を施すことも可能です。ポリッシュ加工とは簡単にいうとケースやブレスの表面を研磨することです。こうすることで表面の細かい傷が消え光沢が出て購入した直後のような美しい状態になります。

研磨にはバフモーターという機材を使います。

バフーモーター

ほとんどのブレスはポリッシュ加工(時計のケースやブレスレットが鏡のように物を映し出すほどの仕上げ方。主にバフモーターを使用し、職人の手作業により磨き込まれるのが一般的。鏡面仕上げとも呼ばれる。)とサテン加工(金属部分の表面に細かな傷を非常に狭い間隔で付けることにより、映り込みを無くし方向性のある艶消し面に仕上げる加工方法。絹地(サテン)に似た質感を施すため、そのように名付けられた)が施されており、ベルトひとつひとつをマスキングし、バラしながら行います。

ステンレス素材は確かに頑丈ですが、汗や皮脂などの汚れをそのままにしておくと、腐食してしまうこともあります。腐食してしまった部品は我々時計師でも直すことは不可能です。特に本モデルのような何十年も前に製造されたモデルであれば、なおきおつけなければなりません。部品も新しく仕入れることもできないので、今あるものを大切につかっていくしかありません。保管する際はなるべく汚れを落としてから保管されることをお勧めします。

機械式の時計は定期的な手入れををすれば一生ものであると言われています。もしお使いの時計に不調が出ましたら是非とも、一度ご相談にいらしてください。

オーバーホール ¥40,000(税別)