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フランクミューラー(Franck Muller) 修理 オーバーホール

3月 29th, 2020

フランクミュラー オーバーホール(分解掃除) 時計修理

フランクミュラー Cal2800のオーバーホール依頼です。

フランクミュラーで人気のコンキスタドールシリーズです。1990年代に一大ブームを巻き起こした時計ブランドです。フランクミュラーの出現で「独立時計師系」なる言葉が生まれたといっても過言ではないかもしれません。

フランクミュラー オーバーホール(分解掃除)は新潟市ブローチ時計修理工房におまかせください!
まず、ブレスレットを外します、ケースからムーブメントを出し針と文字板を外します。
フランク・ミュラーと言えば特徴的な”トノーカーベックス”のケースです。このトノー型の腕時計は、1920年代のアール・デコスタイルを蘇らせながらも、現代のスタイルを併せ持った独特のフォルムを表現。どのケース面から見ても緩やかに湾曲している3次元曲線を用い、カーベックスの形状に合わせてデザインされています。

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このCal2800は、ETA(ムーブメントメーカー)のCal2892がベースになっています。色々な時計メーカーがそれぞれのブランドでの高級ラインのシリーズにこの2892ムーブメントを採用している名作時計です。そのためオーバーホールや修理の現場では担当させていただく機会も多く、今までにかなりの数を修理していますので。作りや仕組みは完全に頭に入っています!
オーバーホール分解掃除の手順は、この2892に限らず機械式時計であればほぼ一緒なので、今回は注油について少し詳しく説明します。

~穴石の注油~

まずテンプの穴石の注油方法から。
テンプの上下の石は ショックから天芯を守るため受け石と穴石の組み合わせになっています。

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受け石の内側に油をのせその上から穴石をかぶせます。油の量が適切でない場合もう一度石を洗ってやり直します。写真の受け石が直径1.2㎜です。注油する油は直径で0.5㎜位ですね、分解掃除に熟練してくるとオイラーという注油用の道具に適量が取れるようになります。

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この様な感じになります。

~ツメ石の注油~

次にガンギ車アンクルへの注油です。この二つの歯車は対なのでアンクルのツメ石への注油について書きます。

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このETA2892ムーブメントの場合、出ヅメの方が注油しやすいので出ヅメにオイルを注油します。
オイラーにツメ石用の油を少量付け

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写真上で見ていただける通りにオイラーの先は10円玉の10という文字の淵程度の厚みしかありません、注油がとても繊細な作業なのが伝わるかもしれません。一度にアンクルとガンギ車に注油できませんので適量が大事なのですが、この辺も経験でどの程度というのを導き出していきます。
アンクルは、ムーブに組んだ状態でツメ石(出ツメ)の衝撃面に適量油のせる。

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そして、ガンギの歯を7枚送り それを三度繰り返す。そうすると21枚のガンギ歯全てに油が行き渡ります。
次はテンプを組み込み穴石をセットします。

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ヒゲゼンマイのセンターとフラットを調整したら測定器でチェックします。

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日差プラス3秒とクロノメーター級の精度に仕上がりました。これはなかなか良い状態だと思います。

次に文字板をセットします。
この機械は、カレンダーが一瞬で変わるタイプではないので、カレンダー板が11:30頃から動き出す所で針をセットます。そうすると12:30までにカレンダーが変わり切ります。
各メーカーだいたいこのあたりでセットしている様です。これは固体差もあるので実際の時計の動きで判断してセットします。

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針が平行にセットされているのを確認して(フランクミュラーのカーベックスケースはかなり湾曲した形をしているので針の先がガラスの内面に触らない様に かなり長針や秒針の先が曲げられています)後はケーシングです。

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これで完成です。この後ケースポリッシュして仕上げていきます。

~ブローチ時計修理工房で行える修理・作業!~

ブローチ時計修理工房ではオーバーホール(分解掃除)、ポリッシュ加工(外装磨き)だけではなく、電池交換・コマ調整・バネ交換・バンド交換などの作業や、
折れ込んでしまったネジやピンの除去、湿気や水滴が入ってしまった時計の乾燥などありとあらゆる修理・作業を承っております。

大切な人から頂いた時計、思い入れのある時計、それぞれ理由があると思いますが、その時計が壊れてしまったら悲しくなりませんか?
壊れたら買い換えたらいい。そう思う方も中にはいらっしゃるかもしれません、ですが壊れないように定期的にメンテナンスすれば一生ものです!もし壊れてしまっても直せます!
お使いの時計に不具合等ありましたら是非一度ご相談だけでもブローチ時計修理工房へお持ちください。

 

BROOCH時計修理工房 紫竹山店 新潟県新潟市中央区紫竹山3丁目8-33 TEL 025-246-0007

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