BROOCHブローチ時計・宝石修理工房 > ブログ > 蒲田店 > アンティークウォッチBAUME&MERCIER(ボーム&メルシエ)Ref.1612をご紹介いたします。
スタッフブログ

こんにちは、BROOCH時計修理工房 蒲田店のスタッフです。
今回ご紹介するのは、1960年~1970年代の手巻き式レディースアンティークウォッチのBAUME&MERCIER(ボーム&メルシエ)Ref.1612をご紹介いたします。

アンティークボーム&メルシエの正面アップでみたケースの画像です。

BAUME&MERCIER(ボーム&メルシエ)とは


BAUME&MERCIER(ボーム&メルシエ)は1830年スイスに創業し、一度たりともその歴史を途絶えさせることなく経営を続けてきた老舗時計ブランドです。
世界で7番目に古い時計ブランドとしての歴史と伝統をもち、複雑機能を備えた懐中時計で世界的な名声を確立してきました。
腕時計が主流となった現代ではROLEX(ロレックス)OMEGA(オメガ)といったメジャーブランドの陰に隠れ目立たない存在となっていますが、今もなおデザイン性の高い時計を販売し続けている由緒ある腕時計ブランドとして時計界に君臨しています。

BAUME&MERCIER(ボーム&メルシエ)の歴史



『最高品質の時計だけを作る』この理想を掲げ、ボーム&メルシエはスイス北西部ラ・ショー=ド=フォンにほど近い「レ・ボワ」にて誕生しました。
創業者はルイ・ヴィクトール・ボームとピエール・ジョセフ・セレスタン・ボームの兄弟。この時点ではボーム&メルシエという名ではなく、家族の名を冠した小さな時計工房として、ブランドとしての歴史をスタートさせます。

高い時計技術を持っていた時計技師ルイ・ヴィクトールは1840年にスイス ジュラ地方で初めてレピーヌ・キャリバーと呼ばれるシリンダー脱進機を開発し話題を生みます。
レピーヌ・キャリバーは地板と受けからなるムーブメントの近代的な形態であり、これを採用することで懐中時計は薄型化を実現することが可能となったのです。
この開発によってルイ・ヴィクトールの名は瞬く間に国内・欧州に広がっていき、ボーム&メルシエはトップブランドとして名乗りを上げます。
1918年には創業者の孫ウィリアム・ボームが実業家のポール・メルシエと手を組み、時計界の中心”ジュネーヴ”に拠点を移し、ボーム&メルシエ・ジュネーヴ社を設立。
戦争によって急速に発展し始めた腕時計の分野でも、美しく高精度を誇る時計の開発を続けます。
翌1919年には ジュネーヴの高級時計委員会から時計製造の世界的権威「ジュネーヴ刻印」を受け、世界的機械式時計ブランドとしての地位を確固たるものとしました。
懐中時計を製作していた時代はトゥールビヨン・ミニッツリピーターといった複雑時計の製作に力を入れていたボーム&メルシエですが、腕時計に移行してからはエレガントで美しいデザイン性をウリとした時計を製作するようになりました。
1988年には時計界の大手グループ”リシュモン”の傘下に入り、より盤石な体制で時計製造を行えるようになりました。1990年代には「ハンプトン」「ケープランド」などの人気モデルを発表。カジュアルでエレガンスな時計をより多くの時計ファンに届けるために、リーズナブルな価格でありながらも美しい時計を日々製造し続けています。

ちなみに現在のボーム&メルシエのシンボルにはは1964年に定められたΦ(ファイ)という文字が使われており、この文字はギリシャ文字で『理想的な均衡や調和の美』を表すものです。

アンティークボーム&メルシエの風防に若干のヒビが入っております。

こちらのRef.1612は1960年~1970年頃製造された伝統感じるラウンドケースの腕時計です。
シルバーのケースはリューズ含めず直径約25mm、厚さ約8mmのステンレス製。リューズにはアクセントのブルースピネルがキラリと輝きます。

コロンっと丸みを帯びたドーム型の風防内には濃いめのグレーカラーの盤面にシンプルなシルバー2針とバーインデックスで視認性も良好です。
キャリバーはCal.BM775の手巻きのムーブメントが搭載されていて現在も良好に作動しています。
常に高品質を求め製造していたボームアンドメルシエの当時の技術は、リューズを回す時にもチリチリッと音を奏でその感触をも感じることができ、とっても愛着が深まりますね。
ベルトはクラシックな雰囲気に合わせた、新品のクロコダイル型押しのブラックカラーの革を着用しているので気持ちよく使い始めることが出来ます。
風防にわずかな小さい傷が入っていますが、その他は全体的に傷が少なく使用感を感じる程度の状態になっています。
もちろん一点ものになりますので、少しでも気になられたら是非実物を見にいらしてくださいませ!
お待ちしております♪

BROOCH時計修理工房ではアンティークウォッチを多数取り揃えております!


 

こちらのオメガ「デ・ビル」はcal.625を搭載して良好に動作しています

BROOCH時計修理工房では、腕時計の電池交換、パッキン交換だけでなく、オーバーホール(分解掃除)ポリッシュ加工(外装磨き)、コマ調整、バネ交換、ベルト交換など、ありとあらゆる修理・作業を承っております。
また、修理だけでなくアンティークウォッチの販売、革ベルトの販売、ベルトオーダーなどの販売も行っております。

ベルト交換やアンティークウォッチの購入の際はBROOCH時計修理工房までお越しください。
大切な人から頂いた時計、思い入れのある時計、お使いの時計に不具合等ありましたら、是非一度ブローチ時計修理工房へお越しください。
ご相談だけでも承っております、お気軽にご相談下さい。

閉じる