BROOCHブローチ時計・宝石修理工房 > ブログ > 蒲田店 > 【ブローチ時計修理工房蒲田店】時計の歴史 それまでの常識が変わった技術革命 クォーツショック編
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ROLEX(クォーツ)電池交換はブローチ時計修理工房蒲田店まで。

こんにちは。ブローチ時計修理工房蒲田店です。今回は腕時計の歴史の中でも有名な事件の1つ「クォーツショック」についてご紹介致します。時計好きなら割と有名なエピソードで、黒電話から携帯電話へ、携帯電話からスマートフォンへ電話が進化した様に、腕時計もまた1800年代後半に、懐中時計を腕に巻く専用の革ベルトが開発された事により、初めての腕時計が産声を上げたと言われています【※所説あり】そこから目まぐるしく小型化や精度などの様々な技術革命が起きますが、ご紹介するクォーツショックは世界に衝撃を与えた技術革命の1つです。一体当時何が起きていたのでしょうか?ご紹介致します。

OMEGAクオーツブローチ時計修理蒲田

クォーツ


クオーツとは水晶の事を指します。詳しい原理は長くなってしまうので省きますが、水晶振動子という原理を用いた時計を一般的には【クォーツ時計】と言います。電池で動くクォーツ時計は、今では全世界に広まっており時計に余り詳しく無い一般の方の殆どはクォーツ時計を利用して生活しています。実はそれほど古い話では無く、1970年代に日本の時計ブランド【セイコー】がクォーツ技術の特許を公開。それにより世界中の各ブランドも開発に着手します。クオーツショックはセイコーが起こした革命として有名ですが、実は開発自体はスイスのオメガ社も行っており、世に発表するタイミングはほんの少しの差だったと言われています。それまでの腕時計は、全てゼンマイを動力源とする機械式でした。電池式のクォーツ時計はゼンマイを巻く手間がなく、また精度もクォーツの方が機械式をはるかに凌駕している。クォーツの実用化は、時計の歴史において大きなターニングポイントとなったのです。

クォーツショックの影響


クオーツ時計の出現によりそれまでゼンマイ式時計を手掛けていた大手企業は大打撃を受ける事になります。特に本場スイスの時計業界に与えた影響は凄まじく、クォーツショックから数年後あらゆる大手ブランドが巨大資本グループの傘下に入る事によってブランドを維持することになります。それまでの腕時計といえば機械式であり、繊細な歯車を職人がひとつひとつ組み合わせることによって作り上げられる高級品でした。スイスには世界に冠たる時計メーカーが集まり、その職人技を競っていたのです。ところが、機械式時計よりも安価でありながら精度は上というクォーツ時計の登場により会社の経営に大打撃を受ける事になります。多くの企業が倒産、店を閉める形になりました。

要因


数多の老舗ブランドが廃業や休業に追い込まれた要因の1つは精度の高さです。ゼンマイ式の誤差はしっかりと調整して1日数秒ですがセイコーから発売された初のクォーツ時計【アストロン】は発売当初で8,192Hz(毎秒8,192回)の振動数があり、ひと月に5秒程度という高精度をして実現していました。
2つ目は、コストダウンが挙げられます。セイコーが特許を公開した事が切っ掛けでクォーツ時計の開発競争に火が付きました。結果市場は活性化しコストダウン競争が始まります。それによりゼンマイ時計より高性能で安価な時計が流通することになります。

3つ目は大量生産が挙げられます。2つ目のコストダウンにより、工場での大量生産が可能になりました。その為希少性は無く多くのユーザーに安くて高品質な時計が流通するようになったのでした。

手巻き式時計 キングセイコー ブローチ時計修理工房蒲田店

その後の流れ


現在では時計は誰でも買える身近な物となりました。その要因がセイコーが発端となった【クオーツショック】が原因であるという事なのですね。現在機械式時計の価値は見直され、アクセサリーや芸術品としての価値を見出される様になりました。歯車一つ一つを作る職人の魂は正しく再評価され現在は高級時計として存在しています。クォーツ時計をお持ちだったり手にする機会があるならば、そんな歴史が実はあったんだと覚えてみると、また新しい時計の楽しみ方ができると思います。

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