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ブローチ時計修理工房万代店です。
今回は時計のオーバーホールについて作業内容をご紹介します。
皆様がお持ちの時計は定期的にオーバーホール作業を行っていますか?
オーバーホールは機械式、クオーツ式、全ての時計に必要な作業です。
オーバーホールとはオーバーホールとは、時計が正常に動くように、時計のすべての部品を分解、洗浄、組立、注油、調整、実測を行うもので、分解掃除とも呼ばれています。
電池交換や精度調整のみでは修正できない不具合のある時計や、購入から数年経過した時計に必要なメンテナンスです。
一般的にはオーバーホールに出す頻度は、機械式時計で3~5年に1度、クォーツ式で4年に1度とされていますが、過酷な使用状況の場合は短期間での点検が必要となります。
作業内容
1時計の分解
専用の工具で裏蓋を開けて、時計の原動となる機械部分を取り出します。
それぞれの細かい組まれたパーツを、歯車と心棒に分けて分解していきます。
ここで、修理箇所の原因の特定・調整箇所・交換が必要な部品を特定していきます。
2部品の洗浄・ケースブレスレットの洗浄
分解したムーブメントの部品は、専門の特殊な器材を使って、薬品で洗浄しついている古い油や汚れを洗い流していきます。 この時に、時計の動きによってでた摩耗粉もきれいに洗い流していきます。
ケース、ブレスレットは、超音波洗浄機で長年蓄積した汚れや皮脂を洗い流して綺麗にいたします。
3ムーヴメント組み立て・注油・タイミング調整
洗浄後、拡大ルーペで摩耗している部品の状態をひとつひとつ確認します。
確認後、それぞれの部品に注油しながら組み立てていきます。
オイルの種類や量、注油する箇所はそれぞれ異なるため、メーカーによって定められた基準に基づき経験値を積んだ職人が慎重に組み上げていきます。
ムーブメントを精度測定器で計測し、調整していきます。
機械式時計の精度の追求は、とてもデリケートな技術が要求されます。
4ケーシング・性能チェック
分解されていた外装部品を組み上げて、取り外していた、針や文字板を取り付けケースに収めていきます。
針回しや日付変更などの動作の確認を行います。
歯車やフックパーツの組み上げ方で、針の動きに不具合が出ることもあるので慎重に確認をしていきます。
5防水テスト・ライトニングテスト・巻上のテスト
防水試験機で防水性をチェックします。
アンティーク時計や外装の劣化、破損等がある腕時計の場合などは、防水テストを行わない場合もございます。
オートマチックワインダーに時計をかけ回転させて、時が正確に刻まれているか、ゼンマイが正常に巻上られているかなど、実測のテストを行います。
6オーバーホール完成
BROOCH時計修理工房ではこれらの厳しいテストに合格した時計だけをお客様に納品させて頂いております。
※精度テストの結果によっては、再度本体のオーバーホール、部分的なオーバーホールを行うことがございます。
その場合は、ご納期延長のご連絡をさせて頂きます。
ご了承ください。
オーバーホール作業に電池交換、パッキン交換が含まれています。
電池交換、パッキン交換をお考えのお客様はオーバーホールに出した方がお得です。
お客様の大切な時計をいつまでも使っていただきたいので、オーバーホール時期の時計や相談事がございましたらお気軽に店頭にお越しください。