オメガ シーマスターアクアテラのオーバーホール&ポリッシュの依頼です。

修理ブランドOMEGA オメガ

今回お預かりしたオメガのシーマスターアクアテラですがなんとオメガを代表する画期的な機構が搭載されています。それは「コーアクシャル脱進機」です。(脱進機とはゼンマイが発生し輪列を伝わってくる力を小刻みに放出させてゆく部分。「ガンギ車」「アンクル」「アンクル真」「ツメ石」「剣先」などの総称です。この機構があるおかげで時計の針は一定の速度で進むことができます。)

通常の脱進機は下の写真のように左からガンギ車、アンクル、テンプの三つに分けられています。

ところがコーアクシャルはガンギ車にあたる歯車が二枚に重なっており、(一番左は4番車)アンクルにはツメ石が3つついています。これにより一接点あたりの摩耗を減らすことができるので注油がほぼ不要とされています。

ガンギ一枚当たりの負担が少なれば当然壊れにくくなるなるため、オーバーホールの間隔も長くなります。しかし、実際には機械油は約4~5年で劣化するため、通常の時計と同じくらいの間隔でのオーバーホールをお勧めします。

今回はこのコーアクチュアル脱進機搭載のアクアテラのオーバーホールとポリッシュをやっていきます。

オーバーホールとはムーブメント(機械)をパーツ毎に分解して洗浄をかけ再度組み直します。 洗浄することによって古い潤滑油を洗い流し、新しい潤滑油をさすことによって出来るだけ新品の状態に近づけます。この方法はパーツに破損が無い限り基本的に元のパーツをそのまま使います。定期的なオーバーホールはパーツの保護にもつながります。

時計の油は蒸発しにくいような成分でできていますがそれでも永久に使えるわけではありません。徐々に乾燥してきてしまいます。この状態を油切れと呼びます。油が切れた状態で無理に機械を動かすと歯車に負担がかかり、最悪の場合歯が欠けてしまいます。部品が破損した場合交換しなければならないため、通常料金に部品代が加わってしまいます。あらかじめご了承ください。

 

今回は同時進行でポリッシュ加工を施していきます。ポリッシュ加工とは簡単にいうとケースやブレスの表面を研磨することです。こうすることで表面の細かい傷が消え光沢が出て美しい状態になります。

研磨にはバフモーターという機材を使います。ほとんどのブレスはポリッシュ加工(時計のケースやブレスレットが鏡のように物を映し出すほどの仕上げ方。主にバフモーターを使用し、職人の手作業により磨き込まれるのが一般的。鏡面仕上げとも呼ばれる。)とサテン加工(金属部分の表面に細かな傷を非常に狭い間隔で付けることにより、映り込みを無くし方向性のある艶消し面に仕上げる加工方法。絹地(サテン)に似た質感を施すため、そのように名付けられた)が施されており、ベルトひとつひとつをマスキングし、バラしながら行います。

こちらが作業前の画像です。表面に無数の細かい傷があります。

 

 

こちらが作業後の画像になります。表面の無数の傷が消えてピカピカになりましたね。

 

精密機械といえる腕時計は、パーツのちょっとした磨耗や欠けで機能が落ちてしまいます。そのために、定期的なオーバーホールが大事になっていきます。では、また何か気になる事がありましたら、気軽にBROOCH時計修理工房にお越し下さい。

オーバーホール ¥30,000(税別)
ポリッシュ加工 ¥5,000(税別)