ウォルサム(WALTHAM)2103142のオーバーホールの修理
修理ブランドWALTHAM ウォルサム
ウォルサムのクオーツ式時計の分解掃除(オーバーホール)の依頼です。
ウォルサムとは
アメリカでもっとも古い時計ブランドです。中でも懐中時計が有名で、あのリンカーンも愛用していたほどです。
創業されたのは1850年代で、当時の時計は一つ一つ手作業で仕上げられていました。しかし、このブランドは、規格化された部品を工業的に生み出そうとしていました。当時の機械技術でそれを行うことは極めて困難であり、成功するまでにかなりの時間を要しました。
同一の部品を加工できる機械を開発する所から始まり、そこからさらに、同サイズの部品が加工できる方法を確立させなければなりませんでした。苦労の末に出来上がった時計も、最終的には人の手で微調整する必要があったため、資金難に陥ることもありました。しかし、そういった困難を乗り越えて、アメリカ最大の時計メーカーにまで成長しました。
「購入してからどれくらいたつかもわからない。文字盤に汚れもあるためオーバーホールしてほしい。」とのことでお預かりしました。詳細は不明でしたが、年季の入り具合から、かなりの年数が経過していることが伺えました。
内部の腐蝕
裏蓋を開けてみると、長年の使用により文字盤の裏に腐食が見られました。文字盤の表まで侵食し始めていたのでこちらも直ちに取り除いていきます。
クオーツのオーバーホール
クオーツ式の時計は機械式の時計と比べて圧倒的に歯車が少なく、部品にかかる負担も少ないです。しかし、それでも長期間運用すれば、油は乾いて固着し、汚れが溜まってきます。これらは部品同士の摩擦を大きくし、負担をかけてしまいます。これらはオーバーホールの際に取り除かれます。
オーバーホール(分解掃除)というのは、単に分解し汚れを除去するだけではなく、時計機械の故障箇所所を診断し、修理することも担っております。
分解と同時に、歯車の状態やゼンマイ・バネ・ネジ(クオーツ時計の場合はインシュレーターや回路の動作チェックなど)に至るまで破損がないか診断し、油切れによる摩耗、擦れ跡など入念にチェックして修理します。パーツに破損が無い限りは基本的に元のパーツをそのまま使います。
異常が見当たらなければ、洗浄しクリーニングしたパーツを組み直して行くのですが、その際に時計内部で負担のかかる箇所、例えば、常に動き続ける輪列、パーツとパーツが接触する部分。こういった箇所ひとつひとつに油を指していきます。細かな調整をくりかえし、時計内部に油が浸透していき、全パーツが組み上がった時、その時計はオーバーホールが完了し正確に時を刻み始めます。
機械式の時計は定期的な手入れをすれば一生ものであると言われています。もちろんクオーツ時計も定期的なメンテナンス手入れをすれば二世代、三世代と世代を超えて受け継いでいくことも可能です。もしお使いの時計に不調が出ましたら是非とも、一度ご相談にいらしてください。
ブローチ時計修理工房ではオーバーホール、ポリッシュ加工だけではなく、電池交換・コマ調整・バネ交換など、時計修理全般承っております。
BROOCH時計修理工房 紫竹山店 新潟県新潟市中央区紫竹山3丁目8-33 TEL 025-246-0007
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オーバーホール | ¥31,900(税込) |
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