スタッフブログ

こんにちは、ブローチ時計修理工房 神田店の新人スタッフ 32です。

【CK】というロゴを一度も見たことが無いという方は、少ないのではないでしょうか。若者が一度は憧れるブランド・CalvinKlein。ファッションブランドとして名をはせたこのブランドも時計を扱っています。私もまだ勤め始めてから日は浅いですが、何度かCalvinKleinの時計をお持ちになるオーナー様とお会いしました。クリーンでミニマルが魅力のCalvinKleinの時計について、本日は紐解きたいと思います。

高級ブランドから手の届くハイセンスなブランドへ

1968年にニューヨークで誕生した、アメリカファッションブランドのCalvinKlein。その創設者であるカルバン・クラインは、1942年、アメリカはニューヨークのブロンクスに生まれました。物心ついた時には服のデザインや裁縫に関心があったようで、彼の進むべき道はこの頃には定まっていたように思います。その後、大学でデザインの道へ本格的に進み、卒業後アパレルメーカーでの勤務などを経て、あの有名な【CalvinKlein】を誕生させました。誕生当初は、ホテル内の小さなブティックでドレス3着とコート6点のみというだいぶ挑戦的なラインナップ数で販売していました。ですが、そこにたまたま通りがかった、当時のニューヨークの高級百貨店の商品部長 ドン・ポブライエンの目に留まり、まだ無名だったカルバン・クラインに5万ドルという巨額のオーダーをかけ、それをきっかけに彼の運命は、大きく動き始めたのでした。

身体の一部であり、自己表現するアイテムのひとつ

カルバンクラインの時計修理はブローチ時計修理工房へ!

1970年以降は、さまざまな商品展開をしていき、今現在のように洋服、香水、アンダーウエア、メガネなど身に着けるものすべてを扱うようになっていきました。そんななか1997年、カルバンクライン ウォッチが誕生します。スイス最大の時計企業グループ【スウォッチ グループ】とともに設立し、それまではなかった独自性のあるデザインと信用性の高い、スイスの業界最大手 ETA社のムーブメントを組み合わせた腕時計を誕生させました。現在、スォッチグループ全体のクリエイティブ・ディレクターを務めているカルロ・ジョルダネッティ氏は、あるインタビューでこう答えていました。

「若さというのはマインドの問題。パスポートの年齢と心の年齢は違いますからね。腕時計は小さなアイテムですが、パーソナリティを映し出す鏡でもある。身体の一部であり、自分自身の表現だと思う。そう、腕時計ひとつで若々しさも表現できるのです。」(インタビュー記事より引用

 

BROOCH時計修理工房 神田店の外観

BROOCH時計修理工房では、腕時計の電池交換、パッキン交換だけでなく、オーバーホール(分解掃除)ポリッシュ加工(外装磨き)、コマ調整、バネ交換、ベルト交換など、ありとあらゆる修理・作業を承っております。
また、修理だけでなくアンティークウォッチの販売、革ベルトの販売、ベルトオーダーなどの販売も行っております。

ベルト交換やアンティークウォッチの購入の際はBROOCH時計修理工房までお越しください。
大切な人から頂いた時計、思い入れのある時計、お使いの時計に不具合等ありましたら、是非一度ブローチ時計修理工房へお越しください。
ご相談だけでも承っております、お気軽にご相談下さい。

いつもありがとうございます。
ブローチ時計修理工房万代店です。

新潟では、30℃越えの真夏日で店頭の前でも暑さ対策にハンディ扇風機や同じバスセンター2階にあるレモネード屋さんのレモネード片手に歩いてらっしゃるかたもいたりと、夏の到来を思わせるようなそんな日となっております。

今回は珍しい時計でもあるクレイジーアワーズ式の時計の機構とお預かりした時計をご紹介させていただきます

クレイジーアワーズとは


クレイジーアワーズは、スイスが生んだ天才時計師フランクミュラーが考案した時計となります。時計の意匠だけではなく、時間という概念を再構築した時計でも有名となっています。この時計は過去に存在したジャンピングアワーという機構を応用して作られており、この機構は、針ではなく、文字盤に開けられた小窓に、小文字盤を1時間に1コマずつずらして時刻を表示する機構となっています。

いわゆるデジタル表示の先駆けとなった機構でもあり、この機構を活かして「時間は連続的に表示されるもの」という概念を破壊し、跳躍する針によって時刻を表示させるという全く新しい概念を生み出しました!

最大の特徴は、1~12までのインデックスがバラバラに配置されており、そもそも自然数の順番で並んでおらず、この段階でも十分奇抜な時計なのですが、時針が4つ飛ばしでジャンプするようになっており、直感的に時刻が判断できないまさしく「クレイジーアワー(狂った時間)」を体現しています。

当店でお預かりしたクレイジーアワーズ式の時計をご紹介!


今回はオーバーホールでお預かりしたクレイジーアワー式の時計の写真と共に機構を簡潔ではありますがご紹介させていただきます!

この写真のように、数字が通常の並びとは完全に異なり、それぞれの時刻の次の時刻はこの時計の場合4つ先に存在しているという規則性の基、配置されています。

オレンジ色の丸で囲まれた4つだけ歯が付いた歯車が、時針の動きを制御する黄色の丸で囲まれた歯車を押し出すことで、4つ分しか歯車は回転せず、時針は4つ分飛んで表示されるという仕組みになっています!


こちらは当店でお預かりした、フランクミュラーのクレイジーアワーズとなります!文字盤以外にも数字がちりばめられており、規則じみた時間というよりは混沌とした時間を表現しているようにも感じます!

そして、フランクミュラーの時計と言えば、裏蓋には複雑機構時計の担い手としての自負を記した、”Master of complications”の刻印がされているのもとくちょうですよね。他を圧倒する創造力と技術力を持ち合わせているからこそできることかもしれませんね。

 

当店では、クレイジーアワーズのオーバーホール(分解洗浄ポリッシュ加工(ケース・バンド)外装磨きだけでなく、コマ調整、バネ交換、バンド交換など、ありとあらゆる修理・作業を承っております。もしクレイジーアワーズの時計でお困りごとがあれば是非当店までお越しください。

〒950-0088 新潟県新潟市中央区万代1丁目6−1 シティバスセンタービル 2F

新潟での時計修理はブローチへ


BROOCH時計修理工房では、オーバーホール(分解洗浄ポリッシュ加工(ケース・バンド)外装磨きだけでなく、電池交、コマ調整、バネ交換、バンド交換など、ありとあらゆる修理・作業を承っております。
また、修理だけでなくアンティークウォッチの販売、革ベルトの販売、ベルトオーダーなどの販売も行っております。
ベルト交換やアンティークウォッチの購入の際はBROOCH時計修理工房までお越しください。
大切な人から頂いた時計、思い入れのある時計、お使いの時計に不具合等ありましたら、是非一度ブローチ時計修理工房へお越しください。
ご相談だけでも承っております、お気軽にご相談下さい。

前回の【なぜ定期的にオーバーホールが必要なの?】というトピックに加えて今回は、具体的にオーバーホールでは何をしているのかについてお話したいと思います。私がまだオーバーホールの知識が無かった頃、「なんでこんなに値段高いの!?」と思ったのですが、内容を知ると納得しました(汗)。皆様にも少しでもオーバーホールの内容をシェアする事で安心してご自身の時計をオーバーホールに出して頂けたらと思います。

オーバーホールという作業は分解掃除とも言われていて主に3つのステップに分けることができます。①分解、②洗浄、③組み立て&注油、です。これらは基本的に機械式もクオーツも同様の作業工程になります。

①分解

まず初めにムーブメントと呼ばれる時計内部の機械をひとつひとつのパーツに分解していきます。クオーツ式ムーブメントは大体50~80個のパーツ、機械式時計は100個以上のパーツから成り立っており、複雑な機構を持つムーブは更にパーツが増えていきます。1mmを下回るパーツも中にはあるため、オーバーホールは時計師と呼ばれる技術者が行います。不具合が報告されている時計はこの分解作業の中でどこに異変があるのかを確認しながら、ひとつひとつのパーツ点検を行っていきます。摩耗が激しいパーツや、破損してしまっているパーツは交換又は新しく作り直します。

②洗浄

(阿佐ヶ谷店に勤める時計師はブライトリングで経験を積んだ一級時計修理技能士です)

次に行う作業は洗浄です。古い油が乾燥し各パーツに固着した状態のため、それらを時計用の洗浄機を用いて洗います。この時に水は使わずベンジンなどの特別な液体を用いて洗浄します。ベンジンは油汚れを落とすのに非常に適していて、また揮発性が高いため、パーツが錆びることなく作業を行えます。また自動洗浄機だけでは落ちない汚れがある場合もあるため掃除木などを使いホゾ穴の汚れもしっかりと落としていきます。この洗浄作業は非常に重要で、ここで落ち切らない汚れが残ったままになってしまうと、動力が歯車へと効率良く伝わらず振り角が出ないなどの症状が後に出てしまいます。

③組み立て&注油

(写真:ツメ石にもわずかな量を注油)

最後に時計を元の状態に組み立てていくのですが、この時に注油を同時進行で行います。ここで使われるオイルには4~6種類程あり、軽い油から重い油をそれぞれ最適な場所にごくわずかな量を乗せていきます。ちなみに時計に使われるオイルは2mlで1万円前後と非常に高価です。

例えば下の写真に写っているのはテンプの受け石なのですが、直径1mmもないとても小さな石です。ここにオイルが乗っている状態なのですが、この量が少しでも違ってくると時計が安定して精度を保てなくなります。このように、ひとつひとつの作業は非常に細かく、高い技術力を要するため専門知識を持つ時計師が行います。

このように全ての工程を終えたら、ムーブメントをタイムグラファーという精度を計る器械に乗せ、時計の日差を調整して点検作業に入ります。オーバーホールという作業は単純な分解洗浄ではなく、そこには技術者の経験が詰め込まれています。

大切な腕時計をお持ちで長く使いたいと思っていましたら、定期的にオーバーホールに出して頂く事をお勧めいたします。

ムーブメントの巻き芯の通っている部分のネジが外れている状態のデイデイトref118238

今回は、オーバーホールはなぜ定期的に必要なのかについてお話していけたらと思います。

なぜ定期的にオーバーホールが必要なの?

ロレックスデイデイトref118238の裏蓋を開けて破損状況を確認

ROLEX オーバーホール事例

まずは、なぜ定期的にオーバーホールが必要なのか?というところですが、簡単に申し上げますと「オーバーホールをしないと時計が壊れてしまう」からです。時計は沢山のパーツが嚙み合って動いています。そして、それらの摩擦を軽減するために油(オイル)が使われています。このオイル、実は5年ほどで乾いて固まってしまうのです。時計に使われるオイルは人口的に作られたもので乾燥しにくく、非常に高価なのですがやはり油であることに変わりはないので時間と共に固まってしまいす。この乾いた油がこれまで潤滑油だったにもかかわらず、残念ながらパーツの摩耗を速めてしまうのです。よくキッチンのコンロや換気扇周りに長い間付着してしまった油が固まって中々落ちない事ってありませんか?まさにあの状態が時計の中でも起こってしまうのです。そうすると歯車を回すためにより強い力が必要となり、金属同士が擦れ合い、パーツが削れてしまいます。削れてしまうと鉄粉が発生し更に機械を痛めてしまいます。

時計を使っていなければオーバーホールは必要ないと勘違いしてしまいそうですが、使っていても使っていなくても油は時間経過で乾いてしまいます。もし5年使わずに放置していた時計があったとしても、再度使う事になりましたら、使う前に必ずオーバーホールが必要です。オーバーホールは非常に高価ですし、実際には使用上なんの問題も無い事も多いです。しかし実際には中でパーツが削れてしまい、後のオーバーホールでパーツ交換が必要になってしまうと、更に料金が高額になってしまいますので5年ほどの頻度でオーバーホールに出して頂く事をお勧め致します。

RADO PRINCESS】ラドープリンセス


こんにちは!ブローチ時計修理工房阿佐ヶ谷店です。今回当店で販売しているアンティーク時計は【RADO】ラドーレディース自動巻き時計です。阿佐ヶ谷店ではラドーは2本目になりますね。今回は【RADO PRINCESS】ラドープリンセスです。トノー型のケースにシルバーの文字盤。RADOロゴに赤のシンボルマーク、日付機能付きの手巻き時計です。前回のRADOでも紹介いたしましたがもう一度ザックリおさらいです。RADOとはどんなメーカーなのでしょう?

RADO】ラドーとは


「想像することができるならば、作り出すことができる。作り出せるならば、実行する」

1917年、フリッツ、エルンスト、ヴェルナーのシュルップ三兄弟は彼らの人生、そして後の世代の人生を変えることになる決断を下しました。三人は時計製造工房を設立したのです。小さな工房は、スイス・レングナウ村にある彼らの両親の家の一部を改造したものでした。新しいチャンスを見つける無尽蔵のエネルギーと並外れた能力により、シュルップ・アンド・カンパニー社は幸先良いスタートを切り、世界中のさまざまな輸入業者と契約を結ぶことになりました。

二次世界大戦が終わる頃には、工場は時計ムーブメントの最大の生産者のひとつとなり、その名はスイス製の品質の良さを謳う代名詞でした。これが三兄弟の次なる大きな冒険である、 独自の時計ブランドの立ち上げの礎になりました。そして、ラドーが始まります。「想像することができるならば、作り出すことができる。作り出せるならば、実行する」1957年のRado Green Horse(グリーン ホース)発表時にこのモットーが使われました。この画期的なタイムピースは、シュルップ家の新しい一章の始まりを意味していました。40年間成功を続けてきたシュルップ兄弟は、エスペラント語で「車輪」を意味するRadoという語を自社の時計ブランドにつけたのです。【公式サイトより】

そこから現在に至るまで様々な時計を生み出してきたラドーですが世界的に有名になった時計が1962年に発表されました。名前は【ダイヤスター】素材はハードメタルで作られた時計で世界中から注目を集めます。【傷付かない時計】をモットーに造られたダイヤスターはスチール、ゴールド、プラチナ以上の耐久性を有する並はずれた硬度を持つ素材ハードメタルを採用。摂氏1450度の高温の炉で焼結し、ダイヤモンドの研磨機で磨き上げたそのハードメタルを採用したモデルは多くの人の支持を集めました。日本でも1958年に上陸。高度経済成長期の始まり頃、ビジネスマンにとってはラドーは憧れの時計ブランドの一つになる程でした。


今回紹介するRADO-PRINCESSはCal.405番の自動巻き時計です。正確な年代は不明ですが恐らく1960年代~1970年代に製造された時計だと思われます。クセが強いラドーの時計ですが比較的落ち着いた印象を受ける時計です。輝くジュエリーベルトは存在感抜群です。身に着けた人を必ず輝かせてくれます。是非お手に取って確かめて頂きたい1本です。


BROOCH時計修理工房では、オーバーホール(分解洗浄ポリッシュ加工(ケース・バンド)外装磨きだけでなく、電池交、コマ調整、バネ交換、バンド交換など、ありとあらゆる修理・作業を承っております。
また、修理だけでなくアンティークウォッチの販売、革ベルトの販売、ベルトオーダーなどの販売も行っております。
ベルト交換やアンティークウォッチの購入の際はBROOCH時計修理工房までお越しください。
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