こちらのブログ、時計の精度を証明する品質基準①の続きを進めますね!これらさまざまな品質基準の中でもやはりベンチマークとされるのはCOSCです。COSCクロノメーターの基準は、機械式では国際規格ISO3159に規定されています。スイスではジュネーヴ、ル・ロックル、ビール/ビエンヌの3か所にCOSCの検査機関が置かれています。テストは受検を希望するブランドが持ち込んだひとつひとつの個体に対して行なわれ、日差平均で-4秒から+6秒( 20ミリ以下のムーブメントは-5秒から+8秒)などの優秀な成績を修めたムーブメントだけが、クロノメーターを名乗ることが許されます。証明書を取得することも可能です。
この検査は長い時間を必要とします。機械式腕時計の場合には、連続15日間のテスト漬けになります。ムーブメントを5つの異なる姿勢で、1~2日ずつ精度を検査します。その間、異なる環境での精度を見るため、温度は8℃、23℃、38℃と変化させます。意外なようですが、クオーツにもCOSCクロノメーター検定があります。クオーツは11日間の検査期間内に、3Dローテーションという前後左右に回転させる検査と、100G(重力の100倍)の負荷をかける検査があります。クオーツは温度差によって精度が左右されがちなのですが、こうして23℃では0.07秒、高温・低温下では 0.20秒以内という、通常の時計の約10倍の精度を持つクオーツ版のクロノメーターが選別されていきます。そもそも精度競争が盛んだった1950年代以降、クロノメーターに積極的だったブランドといえばオメガです。1962年にはCOSCクロノメーターの半数以上をオメガが占めていたた、という記録があるようです。
ブライトリングの腕時計は、現在すべてがCOSC認定クロノメーター!
いま最もこだわっているブランドといえば、ブライトリングが筆頭です。ブライトリングの腕時計は、現在すべてがCOSC認定クロノメーターです。クオーツも例外ではありません。よほどの少量しか生産しない腕時計アトリエを除いて、前例がないものです。めちゃくちゃすごいことですよね!私もこのことを知ってから尊敬の念が半端なく湧いてきました。その実現に向けてブライトリングがラ・ショー・ド・フォンに設立した専用の工場の名は「クロノメトリー」=「クロノメーター製造所」を意味する造語。クロノメーターは精度にこだわるメーカーの意地なのです。さすが精度と信頼性が人命にかかわる役割を担う航空界おいて絶大な信頼を築いてきたブランドの気概を感じますね!!
ブライトリングのオーバーホールはブローチ時計修理工房にお任せを!
ブローチ時計修理工房ではブライトリングはもちろん時計の電池交換・コマ調整・バネ交換・バンド交換などの作業や、オーバーホール(分解掃除)、ポリッシュ加工(外装磨き)、湿気や水滴が入ってしまった時計の乾燥などありとあらゆる修理を承っております。大切な人から頂いた時計、思い入れのある時計、時計それぞれのストーリーがあるかと思います。お使いの時計に不具合等ありましたら是非一度ご相談だけでもブローチ時計修理工房へお持ちください。