BROOCHブローチ時計・宝石修理工房 > ブログ > 神田店 > 【東京神田・ブローチ(BROOCH)時計修理工房】腕時計の豆知識。クオーツショックとは
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ブローチ 時計修理工房 神田店 内装
ブローチ(BROOCH)時計宝石修理工房神田店です。神田で「ロレックス」「カルティエ」「オメガ」「セイコー」等の時計修理はお任せください。
さて、本日は「クオーツショック」のお話です。近代時計史において、最も重要な出来事と呼べるクオーツショック。スイスの時計産業を大きく変化させました。現在では当たり前のようにあるクオーツ時計ですが、販売開始されたのは最近です。本日は「クオーツショック」を知らない方へ豆知識としてお話したいと思います。


クオーツショックとは

セイコー (SEIKO) ドルチェの腕時計の電池交換セイコー(SEIKO)修理事例
クォーツショックは、日本の時計ブランド「セイコー」によってクォーツ腕時計が開発されたことにより時計に関する価値観が一変した出来事です。今では当たり前のように馴染んでいるクォーツ機構ですが、その歴史は割と新しいです。私たち家庭用に販売されてからまだ半世紀しか経っておりません。クォーツショック以前の腕時計は機械式時計であることが当然でした。しかし、1969年にセイコーからクォーツウォッチ「アストロン」を発売。これをきっかけにクオーツ時計が世界中で広まることになりました。さすが、日本技術!日本人としては誇り高いですね。
クォーツとは水晶のことで、水晶振動子という原理を用いたクォーツ時計のことを指します。電池で動くクォーツ時計は、1970年代になるとセイコーが特許を公開し、世界中のメーカーがクォーツ時計生産に乗り出します。クオーツ時計は製造コストが機械式時計に比べて安いです。そのため、腕時計の低価格化が一気に進みクォーツが世界時計の主流となりました。

スイス時計業界の崩壊
パテックフィリップの修理はブローチ時計修理工房へ

クォーツ時計が普及すると、人々は安くて正確なクォーツ時計を求めるようになります。それに伴い、機械式時計の需要は下がり、スイス時計業界は非常に苦しい状況に置かれることになりました。この影響は1980年代後半まで続き、時計の常識が変わったことにより数多くのスイス時計ブランドが閉鎖を余儀なくされました。人々は以下の理由から機械式時計を使う理由がなくなってしまいました。

・機械式時計より安価
・機械式時計を超える精度(手軽に正確な時間がわかる)
・ゼンマイを巻かないので使いやすい

当時の時計業界は、各社職人がより優れた精度を目指してましたが、クォーツ時計の精度を勝るものはありませんでした。まさに時計界における革命となり、これを切っ掛けに腕時計はクォーツが主流になっていきます。ただ、機械式時計がなくなることはありません。「嗜好品・芸術品」として蘇り、大切な人に受け継いでいく資産として機械式時計は愛されています。
スイスの時計界では、企業のグループ化が進展しました。巨大資本の傘下に入ることで、ブランドは保持しつつ市場も確保するという経営スタイルがとられるようになりました。


今後、高級腕時計を目にする時はクオーツショックに立ち向かった「職人」や「メーカー」の努力や思いも見てみると、より愛着が湧くのではないでしょうか。

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