【東京阿佐ヶ谷・ブローチ時計宝石修理工房】時計の時刻がずれる・遅れる
こんにちは、ブローチ時計宝石修理工房阿佐ヶ谷店のスタッフTです。
本日は時計の時刻がずれる・遅れるといった原因について紹介したいと思います。
正確に腕時計の時刻を合わせていたのに、いつのまにか時刻がずれてしまった経験はないでしょうか。時計は時刻を正確に知るものなのに、正しい時間が分からないとスケジュールの予定が狂う、電車に乗り遅れてしまうなど時間のずれが与える影響は少なくありません。
では、どうして時計の時刻はずれてしまうのでしょうか?
現象の多くは時計の故障の結果として現れるものですが、実は時計に故障がない場合でも時刻が遅れるといった症状が発生することがあります。時計の遅れや進み具合を「精度」といい、一般に機械式時計であれば、日差、クオーツ時計であれば月差、年差で表します。電波時計など定期的に時刻を補正する機能がない限り、正確に動き続ける時計はないため、時計の性能に応じて精度の幅が設けられています。所持している時計の精度がメーカーの許容範囲である場合には故障とは判断されません。
たとえばメーカーが月誤差を±60秒と定めていた場合、時刻が1分ずれていても誤差の範囲内と判断できるでしょう。しかし、1か月で10分、20分と遅れが出てしまった場合、時刻を調整してもすぐずれてしまう場合は、時計の故障が疑われます。
時刻がずれてしまう原因
どの程度ずれているかにもよりますが、様々な原因が考えられます。たとえば、磁気、電池の消耗、油切れ、部品の破損・消耗、歯車の不調など時計によって原因は異なります。
またクオーツ時計と機械式時計でも違いがあります。そのため、時計の種類を把握し、適切な原因を見つけ出すことが必要になります。
電池の消耗
クオーツ時計の場合、電池の消耗が一つの原因として考えられます。
電池は常に消耗していますが、電池の残量が少なくなりますと時計を動かすのに十分な電力を与えることができません。その結果、徐々に時刻がずれてしまうのです。電池の消耗が原因の場合、電池交換に出しますと正しい時間を刻めるようになるでしょう。
部品の消耗
時計の針を進める部品が消耗、あるいは破損している可能性もあります。時計の部品の中には常に磨耗し、経年劣化によって交換が必要なものも含まれます。部品が寿命を迎え、時間がずれる原因になっている可能性もあるのです。特に何年間も使用している時計は、部品の消耗が原因として考えられるでしょう。該当部品を交換すれば解決されますが、通常はどの部品が原因か分からないため、一度オーバーホールする必要があります
部品の油切れ
長年使っていない時計、オーバーホールせず、ずっと使っている時計である場合、部品の油切れが原因になっている可能性もあります。車やバイクと同じように、時計には磨耗を防ぐために油を差している部品もあります。油が切れると部品がスムーズに動かなくなり、時刻機能に影響が生じてしまいます。ただし、部品が磨耗している可能性もあるため、油を差しても解決しない場合もあります。
磁気及び
パソコンのような端末やテレビ、電子レンジなど、家電製品の中には強い磁気を発するものがあります。これらが発する磁気が部品に影響を与え、時間をずらす原因になっている場合もあるのです。俗に「磁気帯び」と呼ばれていますが、磁気を発する機器の近くで時計を使用している場合、磁気帯びが主な原因として考えられます。時計が磁気を帯びた場合は、磁気抜き作業をしなければいけません。また、磁気を抜くための器具が必要になります。
時計の時間がずれることは珍しくありません。しかし、それを発見するには実際の時刻とのずれを確認し、しばらく様子を見る必要があります。少したっても改善されない、1日で時刻がずれるなどの症状が出た場合、メーカーまたは修理店に相談してみましょう。
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