OMEGA-オメガ- アクアテラ 修理 オーバーホールとポリッシュ。
OMEGA-オメガ- アクアテラ オーバーホール(分解掃除) ポリッシュ(外装磨き) 修理
OMEGA アクアテラ CAL2500 コーアクシャルのオーバーホール依頼をうけました。オメガのコーアクシャルエスケープメントという独自の技術を詰め込んだムーブメントです。本来このムーブメントは頻繁にオーバーホールしなくてもよいように設計されているのですが、、、
原因究明!
お客様からお預かりした際の症状としては「ローターが回らない」との事、ローターが回らない=ゼンマイの巻き上げが出来ない=時計が動かない!と言う事で、持ち込まれました。
注意深く裏蓋を開けてみると、ローターの中心部分の芯に搭載されているローターベアリングが破損していました。これはどうしてもパーツの交換が必要でした。パーツ交換に伴ってオーバーホールの作業も行います。ローターのベアリングでゼンマイの巻き上げを確かめる意味もあります。
内部を分解していくとローターが壊れたためか、ヒゲゼンマイにも異常が見られました。(ローターが外れたりガタツキがひどくなると、ローターがヒゲゼンマイに当たり壊してしまう事があります。)
テンプと言われる時計の心臓部分を動かすヒゲゼンマイは自動巻きや手巻きの腕時計の精度を担保するためにはとっても重要なパーツです。このままでは時計の時間の精度に影響が出てしまうので、修正が必要になります。
高難度修正!技術力の証明!
上の写真を見比べてください。左(上)の写真ではヒゲゼンマイの外ひと巻きが、均等な巻になっておらずヒゲゼンマイに狂いが出ているのが見えると思います。ヒゲゼンマイは時計の精度を司るテンプを動かすゼンマイですから均等な巻になっていなければなりません、ひげゼンマイは均等な巻でなければ時計は正確には動いてくれません。
因みに今回のオメガは横に広がっているだけではなく、縦にも狂いがでていました。ローター破損は時計内部の色々な所に悪影響を及ぼしていました。
オメガもそうですが日常使い用にデザイン設計されている時計は内部で多少問題があっても動きます。耐久力がある様に作ってあるので動きます、ですが、その問題点を長期間もそのままにして動かし続けると、後で重大なトラブルに発展する場合もあります。今回はオーバーホールと少しのパーツ交換で対処できたので良かったのですが、、、という事でメンテナンスは定期的に行うことをお勧めいたします。
本題もどって
右の写真が修正後です。ヒゲゼンマイはバネの様な鍛え上げられた非常に小さなパーツですので、フォルム修正にはちょっとした集中力と熟練の技術を要するデリケートな作業になります。
オメガ特有のコーアクシャルエスケープメントシステムの時計ムーブメントを組み上げて精度を確認、良い感じに仕上がってくれました。ケースを磨いて完成です。
オメガ純正パーツ料金 ¥7,700(税込)
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