オメガ(OMEGA)シーマスターのオーバーホール 修理
修理ブランドOMEGA オメガ
オメガ(OMEGA) シーマスター Ref.ST168.1618 オーバーホール(分解掃除) 修理
受付からオーバーホールは始まっている!?
ブローチ時計修理工房では、オーバーホールを受ける際お客様にご使用されている状況などを伺っております。
1、ご使用期間
ご購入されてからどれくらい経過しているかを知ることで、時計の状況をある程度把握する為です。もちろん中を直接確認しなくては状況を把握するのは困難ですが、機械式時計の油は約4~5年で切れる(クオーツ時計は約7~8年)とされている為、そこからパーツの摩耗や機械の精度を大まかに診断します。
2、ご使用状況
お仕事で、お出かけの時、家事、使わず引き出しに眠ってたなどなど、使用状況は色々ありますが、要するに時計へのダメージ度を測ります。お仕事などでご使用の場合は、ぶつけたりすることもあるでしょうし、家事では水が入ってしまったりと時計へのダメージは知らず知らず蓄積されます。
3、オーバーホール歴
以前オーバーホールをされているかの確認ですが、こちらも油状況のヒントに繋がりますし、全ての時計師が同じ方法でオーバーホールをするとは限りません。前者の手が入っているかを把握することで、オーバーホールの進め方も変わっていきます。修理歴があるかないかはかなり重要なポイントになってきます。
定期メンテナンスの場合は特にこの3点をお伺いしますが、その他故障などの場合はさらに詳しく状況を伺います。時計機械は全てのパーツが連なって稼働している為、1つのパーツ破損から他のパーツへのダメージを起こすことがよくあるためです。
このような問診を経て、分解掃除へと進みます。
いざ!オーバーホール!
オーバーホールですが、オーバーホールとは、分解・点検・洗浄・注油・組立という作業の事をいいます。(メーカーによってはポリッシュ加工(外装磨き)もオーバーホールに含まれるメーカーもあるそうです)
1、分解・点検作業
まず最初の工程は、時計を分解しながら故障個所やパーツの減り具合いなどを徹底的に点検しながら分解します。(時計内部のパーツだけではなく、パッキンや各ピン、クラスプなど全て)分解・点検作業の時点で組み上がり後の精度は、ほぼ決まっているといっても過言ではありません。お客様が普段ご使用されている際に気になる点や、異変も考慮しどの部分が原因で不調になっているかなど確認しながら作業します。
2、洗浄作業
長年使用されて付いた汚れはそう簡単には落ちません。ブローチ時計修理工房では、専用の洗浄機(パーツ)・超音波洗浄機・ベンジンという特殊な液体で洗浄します。時計内部の汚れには古くなった油、塵、パーツの摩耗による鉄粉、繊維など様々な汚れが付着しています。時計の機械はとても精密に作られていますので、この汚れのどれも時計機械を動かす為の弊害になってしまいます。洗浄作業の際もパーツの点検は怠らず行い徹底的に洗浄します。
そして、ケースを洗浄し防水検査を行います。パッキンの劣化やケース・裏蓋の歪みなどで防水は損なわれます。防水検査専用の機械で気圧をかけ時計内部に水が浸透しないか検査をし、必要であればパッキンの交換、歪み調整を行います。
3、注油・組立作業
すべてのパーツを綺麗に洗浄した後は、各所に新しい油を注し組み上げます。ゼンマイ・輪列・アンクル・穴石・ローター・パーツ同士が擦れ合う箇所など、時計を動かす上で力のかかる部分や擦れ合う箇所に全て油を注します。油にもそれぞれ適した種類があり、ゼンマイなどの力が強くかかるパーツには重い油(粘り気の強い油)を使用し、ローターのベアリングなど高速で擦れ合う部分には浸透性が高く潤滑性の高い油(さらっとした軽い油)を注します。
組立ながら各所に油を注していくのですが、段階に分けて組み上げその都度精度点検をします。こうすることで段階ごとの精度が分かるため、不具合が見つけやすいという利点があります。すべてのパーツを組み上げ油が馴染んでいくと時計機械は正確な時を刻み始めます。
しかし、まだ安心は出来ません!時計機械の精度が良くても、ケースに収め裏蓋を閉めると精度が変わることもしばしばある為、最後の最後まで気を抜くことなく点検・調整の作業は行われます。その後、時間調整(一日の進み遅れ)、稼働日数など数日観察し問題がなければ、オーバーホールは完了します。
我々としましては、お客様の手元に届き何年後かに「またオーバーホールをお願いしたい」というご依頼をいただいて本当のオーバーホールという作業が完成されると思い、日夜作業に取り組んでおります。
BROOCH時計修理工房 紫竹山店 新潟県新潟市中央区紫竹山3丁目8-33 TEL 025-246-0007
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オーバーホール | ¥39,600(税込) |
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