BROOCH(ブローチ)時計修理工房神田店です。当店では、4月土日祝限定キャンペーンを行っております。皆様ぜひご活用くださいませ♪内容は以下ご確認ください。
土日祝限定キャンペーン
【内容】
・時計修理代が「¥500円OFF」となります!(以下適応条件を満たす場合)
【適応条件】
・ブローチ時計修理工房神田店の「SNSアカウントフォロー」して頂き、そちらの「画面提示」をお願いします。
・土日祝日限定となります。
不明点はお気軽にスタッフまでお問い合わせくださいませ。
腕時計修理はBROOCH時計修理工房へお任せください
ブローチ時計修理工房ではオーバーホール(分解掃除)、ポリッシュ加工(外装磨き)だけではなく、電池交換、コマ調整、バネ交換、バンド交換など、ありとあらゆる修理・作業を承っております。神田で「ロレックス」「オメガ」「カルティエ」「セイコー」等の修理はブローチ時計修理工房にお任せ下さい。他店にて断られた時計も修理を承っております。お気軽にご相談くださいませ。
こちらのブログ、時計の精度を証明する品質基準①の続きを進めますね!これらさまざまな品質基準の中でもやはりベンチマークとされるのはCOSCです。COSCクロノメーターの基準は、機械式では国際規格ISO3159に規定されています。スイスではジュネーヴ、ル・ロックル、ビール/ビエンヌの3か所にCOSCの検査機関が置かれています。テストは受検を希望するブランドが持ち込んだひとつひとつの個体に対して行なわれ、日差平均で-4秒から+6秒( 20ミリ以下のムーブメントは-5秒から+8秒)などの優秀な成績を修めたムーブメントだけが、クロノメーターを名乗ることが許されます。証明書を取得することも可能です。
この検査は長い時間を必要とします。機械式腕時計の場合には、連続15日間のテスト漬けになります。ムーブメントを5つの異なる姿勢で、1~2日ずつ精度を検査します。その間、異なる環境での精度を見るため、温度は8℃、23℃、38℃と変化させます。意外なようですが、クオーツにもCOSCクロノメーター検定があります。クオーツは11日間の検査期間内に、3Dローテーションという前後左右に回転させる検査と、100G(重力の100倍)の負荷をかける検査があります。クオーツは温度差によって精度が左右されがちなのですが、こうして23℃では0.07秒、高温・低温下では 0.20秒以内という、通常の時計の約10倍の精度を持つクオーツ版のクロノメーターが選別されていきます。そもそも精度競争が盛んだった1950年代以降、クロノメーターに積極的だったブランドといえばオメガです。1962年にはCOSCクロノメーターの半数以上をオメガが占めていたた、という記録があるようです。
ブライトリングの腕時計は、現在すべてがCOSC認定クロノメーター!
いま最もこだわっているブランドといえば、ブライトリングが筆頭です。ブライトリングの腕時計は、現在すべてがCOSC認定クロノメーターです。クオーツも例外ではありません。よほどの少量しか生産しない腕時計アトリエを除いて、前例がないものです。めちゃくちゃすごいことですよね!私もこのことを知ってから尊敬の念が半端なく湧いてきました。その実現に向けてブライトリングがラ・ショー・ド・フォンに設立した専用の工場の名は「クロノメトリー」=「クロノメーター製造所」を意味する造語。クロノメーターは精度にこだわるメーカーの意地なのです。さすが精度と信頼性が人命にかかわる役割を担う航空界おいて絶大な信頼を築いてきたブランドの気概を感じますね!!
ブライトリングのオーバーホールはブローチ時計修理工房にお任せを!
ブローチ時計修理工房ではブライトリングはもちろん時計の電池交換・コマ調整・バネ交換・バンド交換などの作業や、オーバーホール(分解掃除)、ポリッシュ加工(外装磨き)、湿気や水滴が入ってしまった時計の乾燥などありとあらゆる修理を承っております。大切な人から頂いた時計、思い入れのある時計、時計それぞれのストーリーがあるかと思います。お使いの時計に不具合等ありましたら是非一度ご相談だけでもブローチ時計修理工房へお持ちください。
ケース素材の種類は豊富
写真_OMEGA(オメガ)
こんにちは。今回は、ケース素材の種類をご紹介いたします。ケースには、実は沢山の種類があり、ケースの素材によって与えてくれる印象が変わってきます。これから時計を購入しようか悩んでいる方は、是非今回のブログを読んで、参考にしてください!では、早速ご紹介していきます。
プラスチック
製造コストが低く、かつ大量生産が可能なプラスチックは、カジュアルなクォーツ時計によく採用されています。コスト面以外にも、着色がしやすく、さまざまな色合いを表現できる点も魅力的です。もちろん、アレルギーフリーという点も見過ごせない。その反面、耐久性や防水性は他のケースに比べると劣る部分があります。劣化が進みやすく傷みも早いので、高級腕時計には用いられることが少ないです。
ステンレス
機械式時計の世界では最もポピュラーで、数多くのモデルで採用されている素材がステンレススティールです。名称が「ステン=錆び」と「レス=ない」という言葉で構成されていることからも分かるように、錆びにくく、しかも高硬度で安定した耐久性を保持しているため、多くの高級モデルでも使用されています。またステンレススティールは、その含有成分や特性によってさまざまなメーカーが特許や登録商標を持っている素材で、その種類は実に200を超えるとも言われています。
チタン
チタンは比重がステンレススティールの約6割という軽量素材です。軽快に装着できるため、時計のケース素材に多く用いられています。特徴は表面に酸化被膜を張っているため海水などに触れても錆びにくく、強度も備えています。また大きなメリットとして、金属アレルギーを起こしにくいことも挙げられます。その反面、加工がしにくいという一面があります。これが製造上の難点でもあるのですが、現在では技術が向上し、美しい仕上げを施したチタンケースが増えています。
シルバー
独特の輝きを放つシルバーは、嫌みのない質感でありながら高級感も携えており、幅広い層に支持されている素材です。金属の類では白く、和らかな光沢があります。柔らかさのある材質は加工も容易で、懐中時計がメインだった時代から多く使用されてきました。デメリットとしては、空気中の物質などと反応して表面が黒ずんでしまう点が挙げられます。
ゴールド
多くの人々が憧れ、圧倒的な支持を得ている素材がゴールドです。気品漂う美しい輝きと、市場的にも認められた価値によって、ラグジュアリーな雰囲気を放っている。金の純度を示すカラットは、金の含有率を24分割で表したもの。つまり24Kは純度100%だが、これでは金属としては軟らかすぎるため、他の金属を配合して硬度を高めつつ美しさを保った、純度75%の18Kをケースに使用しているのが一般的だ。さらに、主に18Kの金に、銀や銅、パラジウムなどを混ぜることで、イエローゴールド、ピンクゴールド、ホワイトゴールドなどと呼ばれる色合いへと生まれ変わり、異なる美しさを楽しめるようになっています。
こんにちは!ブローチ時計修理工房神田店です。今日は時計の精度を証明する品質基準についてのお話です。ちょっと長くなりそうなので2回に渡ってお送りしますね!腕時計の造り手がその精度を客観的に証明したい、また腕時計ファンが本当に優れた腕時計を選びたいという2つの希望を結びつけることが出来るのが、公的に認められた品質基準です。時計の世界ではそもそも、天文台で実施される精度コンクールで各社が競い合う、という伝統があったそうです。コンクールでの好成績が知られることでブランドの名が上がるというのが、少なくとも 1970年代前半までは普通のことだったのです。その熱気はクオーツ登場後、一時下火になりましたが、今日また高級腕時計の世界に限ってはその意義が認められています。
スイス公式クロノメーター検定協会( Contrôle Officiel Suisse des Chronomètres)
こうした基準で最もよく知られているのはスイスの公認クロノメーター検定でしょう。検査機関であるスイス公式クロノメーター検定協会( Contrôle Officiel Suisse des Chronomètres)の頭文字を採って「 COSC(コスク)」と呼ばれます。厳しいテストをパスしたムーブメント個体の搭載機は、COSC認定クロノメーターを名乗ることが許されます。同じくスイスの高級時計生産で知られる町フルリエでは、COSC認定クロノメーターかつ独自の精度と耐久性、審美的テストをパスした時計に「カリテ・フルリエ(フルリエ品質)」の認定を与えています。
フランスではブザンソン天文台が、COSCと同様のクロノメーター検定を行なっています。ドイツではグラスヒュッテ天文台でクロノメーター検定が実施されています。また我が国のグランドセイコーは、 COSCより厳しい「GS規格」を自ら課しており、企業内のテストながら信頼されています。日本を代表するブランドが更に厳しい規格を設けて信頼を築いているなんて、なんだか誇らしい気持ちになりますよね?同じような信頼関係は、ごく一部の品を除き全品に1000時間のテストを課すジャガー・ルクルトにも当てはまるでしょう。完成した時計を一度完全に分解して組み立て直す、A.ランゲ&ゾーネの完璧主義も有名です。
こちらがグランドセイコー、修理事例はこちら。
ジュネーヴ製機械式時計だけの品質基準として知られるのが「ジュネーヴ・シール」です。精度テストではなく伝統の技術が使われているかのテストですが、高級腕時計の聖地であるジュネーヴでのお墨付きであり、ステイタスは抜群です。また、このジュネーヴ・シールの枠組みから離脱したパテックフィリップ社の「パテックフィリップ・シール」も話題をまきました。
②へ続く。
クォーツ危機について
1970年代後半から、80年代前半にかけて日本製のクォーツ式腕時計が世界の市場を席巻し、スイスの機械式時計は破滅的な打撃をうけました。この歴史解釈は「クォーツ危機(ショック)」と呼ばれ、日本だけでなく、スイスでも信じられているようです。69年末にセイコーが世界初のクォーツ式腕時計、クォーツアストロンを発売した後、70年代後半から、80年代前半にかけて日本のクォーツ式腕時計の生産数はうなぎ登りに増え続け、年産1.5億個を突破しました。一方、スイスの時計とエボーシュの輸出量は、74年の8440万個をピークに84年には3000万個強にまで激減しています。
クォーツ式腕時計の開発は日本もスイスもほぼ同時
スイスの各メーカーも、日本と同時期にクォーツ式腕時計の生産を開始しています。実用化への取り組みはむしろスイスの方が先で、48年にはパテックフィリップが開発に乗り出しています。当時の価値観では高精度=高級機というイメージがありました。セイコークォーツアストロン初号機の定価が、国産普通乗用車と同じ45万円だった事実が物語るように、クォーツ式は本来、精度も価格も機械式とは桁違いの最高級機として開発されてきたのです。62年にはパテックフィリップやオメガ、ロレックスなど機械式の名門約20社の出資でCEH(電子時計センター)が設立され、66年に最初のクォーツ式キャリバーBeat.1が完成しました。翌年のヌーシャテル天文台クロノメーターコンクールには、Beat.2がセイコーアストロンのプロトタイプと並んで出品されました。そして、クォーツアストロンの発売から遅れること僅か4か月、70年4月に開催されたバーゼルフェアでオメガを始め18社がETA製Beat.21キャリバーを積んだクォーツ式時計を販売しています。日本製のクォーツ式が市場を圧巻するのは、70年代後半に入ってからですから、この時点での4か月の遅れが、致命的だったとは思えません。つまり、その後の、スイス時計産業の衰退は、クォーツ式の技術開発で日本に後れを取ったからではなく、他に理由があったのです。
クォーツ危機をもたらしたのは日本ではない!?
クォーツ危機の真の原因は、産業集積の遅れと為替の変動にあったのではないかと言われています。企業としては、中小規模の組立・エボーシュ・部品各メーカーの寄り合い所帯だったスイス時計産業は、日本のセイコーやシチズン、リコー、カシオといった垂直統合型大企業のような量産体制を築けず、クォーツ式の低価格化が進められませんでした。そしてこの問題は、クォーツ式に始まったことではなく、既に機械式時代から良質の腕と刑の量産においてスイスは日本に後れを取りつつあったというのです。為替については、71年のドルショックを機に対米ドル相場が変動制に変わった後、スイスフランは日本円に比べて大幅に急騰しました。85年のプラザ合意までは、アメリカをはじめとする輸出市場において、スイスより日本の方が有利な状態が続きました。この通り、クォーツ危機の元凶は日本という外敵ではなく、スイス時計産業内部の構造的問題と自国通貨の強さだったのです。